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崇裕side
淳太は陽の光を嫌う。
浴びたら死ぬとか極端に駄目な訳ではないが、肌が焼ける感覚はあるらしい。
だから夜行性。
太陽が出ている昼間に眠り、月が出ている夜に行動する。
だが、最近は夜も眠っている。
俺が近寄れば俺の気配を感じて起きるが、眺めているだけでは絶対に起きない。
ただでさえ白い肌が最近は血色が悪いとかいう話の白さではなくなってきた。
目の下にはくっきりと隈が刻まれていて。あれだけ眠っているのに。
華奢な手足はより細くなり。
淳太がなにかしら『まずい』状態なのは分かる。
紫「…淳太」
黄「ん…なぁに、たかひろ…」
どこか虚ろな、ぼんやりとした声と表情で淳太が答える。
星を飼っているかのように輝いていた黄金色の瞳も、淡い光を宿すだけで以前のような輝きは無い。
紫「大丈夫か？」
そう短く尋ねると淳太は不思議そうな顔で俺を見た。
黄「大丈夫…って何が？」
紫「顔色悪いし、痩せたやろ？」
淳太はうふふ、と力なく笑った。
黄「たかひろは間抜けそうに見えて結構鋭いよなぁ…」
そこまで言うと淳太の身体がふらっと傾いて、ベッドに落ちた。
げほっ、と乾いた咳をして横になったまま俺を見上げる。
黄「ちょっと血が足りないだけやから大丈夫…」
血が足りない。
ただの貧血とはわけが違う。
吸血鬼の淳太にとってそれは死活問題なはずだ。
紫「…血、飲んでないん？」
黄「ん…最近は毎晩たかひろが来てくれるからね…食事よりたかひろとおしゃべりしてる方が楽しいし…」
淳太が俺を見上げてゆるりと笑う。
紫「…なら、俺を喰えばええ」
俺は淳太に喰われる覚悟はできてる。
淳太に喰い殺されたって構わない。
それで淳太の生命が永らえるのなら。
黄「それは駄目」
淳太はふるふると首を振った。
黄「たかひろには『家族』がおるから。だから駄目」
紫「家族がおったら喰わへんの？」
黄「俺は独りぼっちしか喰わへんの。俺が独りぼっちやから」
だから駄目、と淳太は念を押すように繰り返した。
思い直せ、とでも言うように。
黄「だからたかひろ」
名前を呼ばれ、淳太を見つめる。
黄「もう来ないで。じゃないと俺が、たかひろを喰ってまう」
淳太はそこまで言うと限界がきたのか、気絶するように眠りについた。
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ふしじ - 中間家の物語すごく面白いです！ゆっくりでもいいので、いつでも続き待ってます！ (4月23日 20時) (
レス) @page17 id: c6dca854b8 (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - ヤクザに買われてる淳太君かわいいななんていうか、素直？続き待ってます！組長しげとの絡みとかみたいです！ (3月24日 17時) (レス) @page3 id: 992cb6f71d (このIDを非表示/違反報告)
夏帆(プロフ) - ガーデンバース、個人的には続きが見たいなぁ…と思ってます‼️ (3月23日 9時) (レス) @page15 id: 6fdfb0e8fb (このIDを非表示/違反報告)
蒼乃碧(プロフ) - ガーデンバース、美しすぎます❣️素敵なお話をありがとうございます❣️続きが楽しみです^_^ (3月11日 19時) (レス) @page15 id: d378d34ad2 (このIDを非表示/違反報告)
キナ子(プロフ) - 無理しない程度でいいのでこれからもファイトです！ (2月20日 21時) (レス) id: 190d3c4ada (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：眞都 | 作成日時：2024年2月6日 20時
