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崇裕side
町外れの古びた洋館。
長らく誰も住まず、廃墟となったその館。
俺は誰にも知られぬよう、その洋館に足繁く通っていた。
キィ、と錆びた音を立てて扉を開ける。
洋館に踏み込むとまず真っ先にステンドグラスが目に入る。幾何学模様が描かれたガラス。
そのガラスの真下を通る階段を登り、『彼』が居る部屋へと急ぐ。
廊下を急ぎ足で歩けば埃が舞い、足跡が残る。
１人分の足跡が残る廊下の突き当たり、豪奢な細工が施された扉を開けた。
月光が射し込む室内。
ひときわ存在感を放つ、天蓋付きのベッド。
そのベッドに、『彼』が眠っていた。
伏せられた長いまつげが呼吸に合わせて僅かに上下する。
安らかに眠る吸血鬼……淳太の肌は死んでいるのではないかと疑うほどに白い。
…日に日に血色が悪くなっているように思えるのは気の所為だろうか。
ベッドに腰掛け、そっと頬を撫でる。
触れた肌に温度は無く、淳太が人ならざる存在であることを改めて認識する。
黄「ん…」
声をあげ、淳太がゆっくりと目を開けた。
黄金色に輝く瞳が俺を捉える。
黄「おはよう、崇裕…」
紫「おはよう、淳太」
淳太は月を背に微笑んだ。
息を呑むような美しさ。
この美しさに魅せられ、絡め取られた人間はいったい何人いるのだろう。
黄「んふふ」
淳太が楽しそうに含み笑いを零した。
紫「なに？」
黄「崇裕は毎夜毎夜ご苦労さんやなぁと思って…いつ俺に喰い殺されるかわからないのに」
まるで俺の通い妻やね、と淳太が笑う。
紫「…ええから」
黄「うん？」
紫「俺は淳太に喰い殺されてもええから」
淳太はきょとんと目を丸めた後、にんまりと笑って俺を上目遣いで見上げる。
黄「じゃあ崇裕は俺のものやね」
紫「せやで」
うふふ、と淳太はさらに楽しげに笑った。
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ふしじ - 中間家の物語すごく面白いです！ゆっくりでもいいので、いつでも続き待ってます！ (4月23日 20時) (
レス) @page17 id: c6dca854b8 (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - ヤクザに買われてる淳太君かわいいななんていうか、素直？続き待ってます！組長しげとの絡みとかみたいです！ (3月24日 17時) (レス) @page3 id: 992cb6f71d (このIDを非表示/違反報告)
夏帆(プロフ) - ガーデンバース、個人的には続きが見たいなぁ…と思ってます‼️ (3月23日 9時) (レス) @page15 id: 6fdfb0e8fb (このIDを非表示/違反報告)
蒼乃碧(プロフ) - ガーデンバース、美しすぎます❣️素敵なお話をありがとうございます❣️続きが楽しみです^_^ (3月11日 19時) (レス) @page15 id: d378d34ad2 (このIDを非表示/違反報告)
キナ子(プロフ) - 無理しない程度でいいのでこれからもファイトです！ (2月20日 21時) (レス) id: 190d3c4ada (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：眞都 | 作成日時：2024年2月6日 20時
