キミが残したもの 。

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病院から出ると
そらくんの車が止まってた





『 お待たせ、 』


｢ お、早かったじゃん ｣




私が車に乗ったら
そらくんがエンジンをかけようとしたのをやめて
私の顔を覗き込んできた





｢ 、、泣いた？ ｣





なんでこんなにこの人は
人のことを観察できるんだろう、






『 ちょっとだけね 』



ほんとはいっぱい泣いたくせに、
ちっちゃな嘘を吐く 。





｢ なんか良くないことあった？

俺が聞いてもいいこと？ ｣






いつだって優しいそらくんに 。








『 … 双子だったよ 』







そう伝えると
そらくんはそのままフリーズして









ちょっと鼻を啜りながら




｢ やっぱエイジ すげえわ ｣ って呟いた








『 私もそれ思った 』 って

2人で笑いあった









『 でも不安だ、 』

｢ 何が？ ｣

『 初めての赤ちゃんが双子なんて。
私にちゃんと育てれるのかなって 』




嬉しさの反面
もやもやと考えていたことをそらくんに話すと





｢ できるかな、じゃなくてやるんだよ
せっかく授かった命、Aが1番愛情持って育てなきゃ 。

たしかに父親いないけど、
馬鹿みたいにデレデレするおっちゃんがいっぱいいるし、炎上しがちな先輩ママパパもいるじゃん、｣





なんておどけたように言うから




不安も悩みもすっ飛んで







『 早く生まれてこないかなあ…… 』

｢ あれ？不安どこ行ったの？ ｣

『 もう天空に送っちゃった！！ 』

｢ えー。今頃エイジが不安になってんじゃない？ ｣

『 確かに、それはダメだ 』








ありがとうそらくん、



私を、赤ちゃんを、
受け入れてくれてありがとう 。









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