からかい相手の爆豪さん (ページ23)

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傘雨2粒ページ23

ふと見るとコンクリート塀の上に蛙が居座ってやがる

見下しやがって

ガシッとそいつを掴む。生々しい感触がした

…気色悪ぃ

デコにクソ蛙を突きつけてやる

オラッ讃えとけ

高「へえ、可愛い」

……んだと！？しかも鷲掴みかよ

案外出来んのかこのデコ！

高「ぬる？」

『……あ？んだよっ』

肩に奴が…！

『だあああああっ！』

高「驚き過ぎだよー！」

オウム返しか！つかゲコゲコうっせえ！

『死ねや！』

高「ところで爆豪？そっちの肩、濡れてない？」

『んだよ急に心配か？お前のせいだろ！少しぐれえ平気だわ』

高「ダメだよ風邪ひくよ。もう少しくっつくからちゃんと傘入りなよ」

『傘貸すからさして帰れよ。俺は傘なしで平気だからよ…あと明日綺麗にして返せじゃあな』

つかなにも一緒じゃなくてよかっただろが

なにすんなりと俺は…

高「絶対ダメ。言ったでしょ？風邪ひくから」

『俺一度も風邪引いたことねえよ』

高「いくら丈夫だからって油断は禁物だよ？寒くなってきたし」

濡れてもすぐ乾かしゃいいだろ…って言いてえけど言わねえ

こんな時にマジになってよ

高「ほら、くっつくから」

ずいっ

急にデコの体が接近してきやがる

『ああああ"？！』

余計歩きにくいだろが！…っつってる俺の心臓の音が何故だかすげえ

なんの緊張状態だ？平静を保ちやがれ！バレっとまたなんか言われっぞ！

──おさ、まらねえ…クソが！

『…お前珍しいわ、傘忘れるなんてよ───やっぱ案外ドジだろ』

ドジ以外のdisりができねえ…なんでだ

こいつ後で実は持ってましたとか言って折り畳み出してきたりしねえだろな…？な訳ねえか

高「うーん…そうだね。確かにちょっと忘れっぽいかも」

こいつ…やっと認めたな

なんだこの展開…優越感が

高「今もちょっとド忘れしてることがあってさー」

『ド忘れだ？』

高「今こうして2人で1つの傘を使ってるこの状況って…なんて言うんだっけ？」

『…あ？』

言わせる気かよ！

高「ちょっと…ド忘れしちゃってさ」

カウンター決めてきやがった…！

高「どんな言葉だっけ？」

『知るか』

知ってる

高「絶対知ってるー質問変える？」

知ってんだよ

『……相合傘』

高「え？何？聞こえないなー」

煽り性能うぜえよ