からかい相手の爆豪さん (ページ14)

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プール ① ページ14

────クソ、プール初日なのに見学とかよ

この手の傷さえなきゃ…

手に巻かれた包帯をまたキツくする

モブ共が、仲睦まじく切磋琢磨しやがって！見学じゃなきゃ《爆破》で荒波起こして暴れてやったのによ……

『俺が1位だってこいつらにしらしめようとしたのによ！全員溺れやがれ』

高木「ねー。プール初日なのに見学だなんて残念だよねー」

……！いや気配はまあしてたがなんで俺の横に在籍してんだよ

『消えろ』

高木「辛辣だなあ、あとなんの1位になるの？」

『俺はモブ共と同じ地位に佇んでねえんだ、てめえも視殺かよ』

高木「見学っていいなよ───そう。爆豪はその怪我のせい？どうしたの？」

『いろいろあったんだよ』

高木「野良猫に罵倒したら噛まれたんでしょ」

──────予言的中みてえな流れなんなんだよ

『俺はなんもしてねえよ。無差別に奇襲かけてんだあの野郎！つかなんでんな情報仕入れてんだ』

高木「正解なの!?適当に言っただけなのにー！ドジだね〜！」

『…っあﾞぁ！？この変質底辺策士が！』

全力で睨んでもクスッと笑ってやがる

高木「策士は褒めてるよー」

てんめえ……

『ッケ、────今日なんで見学だよ溺死しとけーー…や』

横目で奴を見たら俯いて腹おさえてやがる

────いきなりてめえの感情抑圧してよ…

そのまま口開くんじゃねえ

高尾「プールを見学してる女子は大体が生理だ。教科書によるとアレは腹が痛いらしいぞ」

ふと脳裏に出っ歯野郎の言葉がチラつく

プール前になんかほざいてたなそんなこと

高木「ん？」

『……なんでもねえよ』

それっぽいしな、どんなんか知んねえけど

高木「なんで今日見学してるのかって？」

──聞こえてんのかよ

高木「じゃあ私、爆豪の怪我のこと当てたんだから今度は爆豪が当ててみてよ」

『……いや興味ねえよ』

高木「当てられないの？」

そうじゃねえ

『────────…………』

高木「あれ？黙っちゃった」

もしかしたらってだけで断定はできねえ

『……体調不良』

高木「そんな曖昧なのダメだよ」

────なにが曖昧なんだよ

『なにがダメだよこら、別に知りたくねえから』

高木「じゃあ私の勝ちでいい？」

『なんの勝敗競ってんだくだらねえ』

高木「くだらないなら私の勝ちってことで」

『〜〜…わあった当ててやんよ！』

止むを得ねえんだよ俺は負けんの嫌いだ

高木「一発でね。ま、当たらないと思うけど」

『勝手に決めんじゃねえよクソが！』