星空のメッセージ 〜退屈な時間の使い方説明書〜

HIMATUBUSI　２☆３ ページ7

今日は、大好きなマンガの発売日。



マイペースで、行動の遅い私だけど、

珍しく帰りの準備がはやい私に親友が声をかけてきた。

蜜「菜月っ♪何急いでるの？

　そんなに急いでるって事は、マンガの発売日とか？」

菜「さすが、親友。

　分かってるね〜。そういうことだから菜月、先に帰りま〜す。」

いつも一緒に帰る親友の蜜華(みつか)ちゃんに、

さようならの挨拶をして、ダッシュで教室を出た。

……最終的には歩くんだけどね。



本屋さんに着くと、空調設備がされた適度な温度の空気に包まれたがぬるいと感じた。

季節は、もうすぐ冬になろうとしている。

それでも、私は運動神経があまり発達していないようで……、

急いで来たせいか、ぬるいと感じた。



菜「あった、あった!!」

一人で来ていることさえ忘れ、大きな独り言を言う。

そして、あまりの嬉しさにニンマリ…。

あぁ、我ながら不気味な笑顔だこと。



菜「気にしな〜い、気にしな〜い。」

またもや、大きな独り言を滑稽なリズムにのせて言った。

そうして、他に欲しい本がないかを確認しながらレジに向かう。



ふと、目に止まったのは、

『冬の夜空に浮かぶ星たちを見て、語りたくなりませんか？』という、

わけの分からないコーナー。

いや、星を見ても語りたくはならないだろう。

そういえば、昨日の……後から見てみよう。



そう思い、再びレジに向かうと、

『ドンッ』

誰かとぶつかった。

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