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節々痛む体を無理矢理動かし保健室で軽い治療を受ける。
大会を控えているというのにこのザマだ。
… まぁそれ2ヶ月後なんですけど。
右足首にサポーター、右手首には湿布。
保健室の先生は用事があるからと室外に行き、虚無感に溢れた気持ちでベッドに座る。
周りのメンバーや相手校に ヒーローみたいでかっこよかった だとか お前が動いてくれたおかげで助かった だとか言ってたけど、今の俺は恥ずかしさで死にそうだ。
コンコンとノックの音が聞こえる。用事ってそんなすぐに片付けられるもんなのか、なんて思いながら どうぞ と応答する。
今思えばただの学生が応えるもんじゃねえな。
ドアが開くと、そこにいたのはマネージャーの田部井さんだった。
八野「 へ? 」
田部井「 さ、さっきは助けてくださり有難うございました! 」
思いがけないことに驚きを隠せない俺だが、別に と一言で返すのは冷たすぎたなと今更反省。
隣いいですか、と聞くもんだからつい いいよ なんて返してしまった。女性慣れしてないのに。
ポスンと俺の横に座るマネージャーに、緊張で鼓動が早まる。
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ぺんぎん - 終わり方めちゃ好き…すごく面白かったです! (2021年3月8日 14時) (レス) id: 223a7324a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:皇 | 作成日時:2019年2月2日 2時