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▽____ ページ25

1台の長テーブルを挟んで彼の向かい側に座る。



痛い沈黙、彼の視線、いくらそういう関係でも気まずいものは仕方ない。



彼は口を誤魔化すようにミンティアを食べていたが、1粒ずつではなく3つ4つを一気に口内に放り込んではガリガリ音を立てていた。



態度でわかる、めっちゃ不機嫌じゃん──



八野「 なんで向かい側なの。隣来てよ。」



彼は自身の横の椅子を引き、隈のある目で私を見詰める。早く来いよと言うように。



カラオケボックスの内部のように、窓がなければドアからも見えずらい、所謂密室のこの部屋は緊張を煽る。



彼の横に座り、ミンティアを無心で食べる彼を見ていられなくなり、あの提案を取り消そうと決心した。



私「 あの、変な事言ってすみません。無理して禁煙しなくていいよ … ?」


八野「 … それを言いに来たの? 」



キョトンと首を傾げる彼にこくこくと頷く。



八野「 え?なんで。禁煙しないと寝れないじゃない。それに … … あ゙〜、その … 、先のこと考えたら、煙草って害でしょ。今頑張れば得しかないし。」


私「 無、無理はダメだからね … 」


八野「 んははは、ゴメンね。まあ制限するってやっぱりイライラはするけど、そんな顔されたらなあ、可愛いな本当。 」


私「 そんなに変な顔してた? 」


八野「 飼い主に叱られた子犬みたいな顔かな。」



上機嫌に笑う彼にホッとする。



私「 でもミンティアばっかって飽きそうですね。オススメのお菓子とか教えましょうか? 」



八野「 … んー、ミンティアで大丈夫 … じゃない?多分 … 」



私「 ええ?私のおすすめのお菓子気にならないの?もうちょっと頼ってもいいんですよ? 」



ぽんぽんと彼の頭を撫でる。何となくだけど、人を撫でる行為は好きかもしれない。



しかし、彼はまた不機嫌そうな顔に戻ってしまった。

▽____→←Abstinence



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ぺんぎん - 終わり方めちゃ好き…すごく面白かったです! (2021年3月8日 14時) (レス) id: 223a7324a4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年2月2日 2時

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