貴方の側に居れるなら、私は家畜でもかまわない… (ページ9)

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家畜日記７ページ9

レストは舌打ちしながらも心臓を元に戻した

『あ、あぁ…』

ショックのあまり、声も出ず宙に手を伸ばしたままの状態の私

心臓を戻されたフェリドは、勢いよく近くにいた人間の血を吸った

いいなぁ…

首筋から吸われて…

どんな気持ちなんだろう…

フェリドに血を吸われた少年と周りにいた人間を興味本位で見ていたら

「そいつらはなんだ」

「最近お気に入りの子たちです」

「直接人間から血を吸うのは禁止されている筈だが？」

ビクッ

直接人間から血を吸ってはいけない…

「都市ではでしょ？都市は奪われました」

「お前が無能だからだろう」

コクコクッ

そーだそーだ！！！

「いやいや、裏切りの女王の元で僕はがんb…あれ？君ってあの時の女の子じゃないかぁ～」

フェリドはずっとウルド様の後ろに隠れていた私を

ついに見つけて、手まで降ってきた

別に嫌いじゃないから、振り返そうとしたら

ウルド様に手を握られ、振り返せなかった

そして、ウルド様は何処かに走り去ってしまった…

私は、また宙に手を上げたままの状態で…

これが、まさに！！！

『デジャヴ！！！』

この時の私は、目をキラキラと輝かせていただろう…

でも、直ぐに状況を理解し

ウルド様に置いていかれたと分かると…

ズーーーーーーーーーンッ

「いやいや！！置いていかれたくらいで、世界の終わりだ！！みたいな顔しないいでよー」

ウルド様がいなくなった途端、来たアイツ

『ウルド様が居ない…ウルド様が居ない…ウルド様が居ない…ウルド様ウルド様ウルド様ウルド様ウルド様ウルド様ウルド様ウルド様ウルド様』

「うん、怖いからやめようか」

固まっている私を動かしながら言う

『なんであのクソチビが連れて行かれて、私が放置…ありえないからまじ。あーそうだ、アイツを殺せずとも呪うだけなら私にもできる…呪おう呪おう呪おう呪おう呪おう呪おう呪おう呪おう』

「え、えぇー」

困っているコイツを置いて

ポケットから呪いの藁人形を取り出すと…

「まじで冗談きついからね？？！！！あはは、君を危ない所に行かせたくなかっただけだから！！置いて言ったわけじゃないからね？？！！」

あーだこーだと、止められた私

周りを見てみると、近くにいたはずの吸血鬼たちがとっても遠い場所に居ました…