ドS６人が鬱陶しい件について３

#story 3-15 ページ15

［少し自虐要素が入ります］



ただ今



カバン丸ごと忘れて取りに戻った放課後の教室です



そこで私の視界に映るのは、



床に座り、腕を捲り上げたクラスメイトの少女



そこから出た白い腕の近くにある 極普通のカッター



明らかに 自虐行為、リスカ を始める気だ



一向に動かない彼女の顔を、無意識のうちにずっと見つめていると、ふと彼女の口が動いた



少女)Aさん……見たの…？



『え、あ、いや…まぁ……ん…見た…』



少女)そう…内緒にしててくれるわね？_カチャ



私にカッターを向けながらそう言う



『いいよ、でも なんでしてたか聞いても良い？』



そう言うと少し目を見開いた後、カッターを降ろし、口を開いた



少女)私がいじめられてる事、知ってるでしょ？



『え、いじめられてたの？』



少女)ぇ…知らなかったの？



『え…うん…』



ずっと本読んでるイメージしか無かった



少女)あんなに目の前でいじめられてたのに？



うそ、私そんな周り見れてなかったのか



『まじか…ごめんな』



そう言って彼女の横に座った



『それ…痛くないの？』



彼女の腕に刻まれた無数の傷跡をマジマジと見た



少女)案外痛くないわよ？一回だけやってみる？



『あ、やりたい』



なんとなく、ただの興味心だった



腕に軽く当てるだけですぐ切れた



でも、やっぱり痛い



『ね、ホントに痛くない？私ちょっと痛い』



少女)いじめで受けた苦痛を痛みで和らげたりするのよ。



そう言い、私の手に包帯を巻いてくれた



『…そっか、ありがと…』



少女)ねぇ、聞いてくれるかな…？



『なにを？』



少女)…私の…いじめについて…



『聞くよ、話して？』



彼女が語ってくれたその内容は、あまりに凄まじく


とても細身のか弱い少女が受けているモノとは思えなかった


残酷非道な行為の数々、私は頷くことしか出来なかった


終始笑みをこぼしつつ話終わり、最後に言った



少女)今日はもうこのまま帰るわ、リスカしない



『え？しないの？』



少女)リスカより良い話し相手がいたから_ニコッ



『そっか、良かったよ！』ニコッ



少女)…………………………ありがとう_ボソッ



最後に彼女がそう言ってることは知りもせず


彼女と別れ、帰路に着いて少し経った時



？)ねぇ



後ろから聞き覚えのある声がした


その声を聞いた途端、沸々と何かが湧き上がった


思えば、学校でいじめが起こるのは何故？


お前がちゃんと仕切っていたら…なぁ？



『………ななもり』



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