今更遅いよ、炭治郎【鬼滅の刃】

初任務.参 ページ14

『お前かァ？子供を攫ってる奴はァ』

鬼「嗚呼。それは確かに俺だ」

『攫った子達を返せ！！返してもらった後にお前の頸を斬る！！』

鬼「返すぅ？なんでそんな事しなきゃなんねーんだよ」

『自分の子が攫われて悲しんでいる親御さんも居る！！

その人はとても辛い思いをしている！！

お前もそういう経験ないのか？！大切な人を失った経験が！！』

鬼「！

…あるよ」

『？！じゃあ何故…！』

鬼「僕は只…寂しかったんだ…」

『…何があったんだァ』

鬼「僕にはとても仲が良かった友人が居たんだ

僕は毎日そいつと遊んでいた

だけどある日…そいつが居なくなったんだ」

『…』

鬼「僕は毎日探した。そいつを

だけど見つからなかった

僕は多分、何時も何時も何処かでそいつを探していたのかもしれない…」

『そんな事があったんだなァ…

辛かったな、こんな姿になってもそいつを見つけようとしたんだなァ…偉い、偉いぞ』

鬼「！…うわぁぁん！！

攫った子達で生きてる子は全員返すよぉ…ごめんなさい…」

『良いんだ。反省出来ればそれでいい』

鬼「うん…ねぇ、頸を斬ってくれないかい？

君に斬られたら僕、すっきりできると思うんだ」

『嗚呼、任せろ

風の呼吸 捌ノ型 初烈風斬り』

ザシュッ

『来世では、そいつと幸せになれよ…」

鬼「ありがとう…うん…本当にありがとう…」

…本当に骨すら残らないんだな…

『なんて哀しい生き物なんだ…

おっと、この子達を家に帰してやらないとな…

大丈夫かィ？』

子供1「あ…だぁれ？」

『俺は鬼狩りだァ、お前達を助けに来たんだ

鬼はもう居ねェ、家まで送ってやるから手ェ繋げ』

子供2「も、もう大丈夫なの…？」

『嗚呼。大丈夫だ

怖かっただろォ？おんぶしてやるよ、乗りな』

子供2「あ…まさとくんが足怪我してるから…」

『足怪我してんのかァ？』

まさと「う、うん…転んじゃって…でもえみちゃんの方が年下だから！」

『ちょっと待ってろ…あった

この傷薬はなー俺の兄ちゃんに貰ったんだァ

兄ちゃんは顔傷だらけで怖いけどなァ、実はすげェ優しい人なんだァ』

まさと「そうなんだぁ…」

『よし、これで大丈夫だ

少し痛みが引いただろォ？』

まさと「うん…！ありがとう！」

『よし…！じゃあ帰るぞ！

えみ、乗れ』

えみ「良いの…？」

『まさとが譲ってくれたんだァ…ありがたく乗っとけ』

えみ「じゃあ…お願いします…！」



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