irregularな０番さん。〖🎲〗

♢NO.1×NO.0 ページ12

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「急に服屋行こうってどうしたの」
「別に〜？」



りうら今日時間あれば服屋いこ
と、連絡が来たのは今から遡ること数時間前。

違うとこ行きたい、なんて言うので東京の栄えた街を歩いていた。
手首を引っ張られる。…ん？



りうらが立ち寄ろうとしたのは、いつも連れ回される様なメンズ専用では無く、
レディースも売っている服屋。



「…いや、Aってズボンばっかりじゃん？
俺も服買いたいし、ついでにコーディネートしよっかなって。」



え、女子高生？コイツ男子だった。
スカートとか面倒なんだよな、風とかダルい。



「まぁ…。奢るよ、だって私のためなんでしょ？」


「Aがいいなら」
と、嬉しさを隠さずに言った。遠慮はしてほしかったけど



典型的な面倒女の台詞を吐いて店に入る。




そして今。服屋行こうと言った本人は、女性用の服とにらめっこ。
スカート？いや、短パンも似合うよね、なんてぶつぶつと呟いている。



「どっちでもいいよ、どうせ払うの私だし」



「んー」
なんて聞いているのか無いのか曖昧な空返事。



この時間、飽きたなぁ。
失礼な事を思い、気付いたら近くのメンズコーナーに立ち寄っていた。



りうらには悪いけどこっちも選んでしまおう。

周りの男性からの気まずそうな視線は私へと絡まり、手が震える。
うちの最愛の弟(誰にでも言う)の為に頑張って選ぶ。



シャツにベスト…は無難だし季節外れか。りうらくらいなら持ってるかな。
…赤色のパーカーか。薄い緑もあるし。

メンバーカラーだし喜んでくれるかな、なんて思いパーカーを手に取った。



＿＿その瞬間。

「お、お姉さん彼氏の服選んでんの？」
「はい？」



おぉ、典型的なナンパ。
慣れた様子で男に笑顔で接する。まあ、得意の作り笑顔で。



「彼氏じゃないですよ。弟なんです」

「へぇ、お姉さんと弟くん、何歳なの？」
「モラルに反するんで伏せますね〜」


…面倒。



「あ、お姉ちゃんどこ行ってたの？…え、誰？」
「店員さんじゃん？私服警備員とか。早く行こーよ」


良いところに来てくれた弟(？)を利用して上手く逃げる。
絶対ナンパでしょ、と口を尖らせて言うりうら。



「顔面だけはいいんだよね〜」
誰がじゃ、と頬を軽く引っ張って店を出る。



「あ、これ買ったやつ。」
「ほんとに買ってくれたんだ。冗談だと思ったわ」



…マック奢ってやんない。

♢〖切り抜き〗両国ライブを振り替えるちずるちゃん→←☂️宣伝です

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