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帰って来ても、まだ大ちゃんはいなかった。
それもそうか、戻ったの今日だもんね。
ご飯を食べて風呂を済ませて。
静まり返ってるのがなんだか嫌になって、らしくもなく音楽をかけちゃったりして。
課題を消化して、新刊の漫画を見て。
これまでの普通が一気にひっくり返ったように、話し相手を求めてしまっている。
気の所為だと思いたくて、気難しいことが書かれた話題の本を手にとって、なんとなく読んだ。
そうして睡魔に襲われて、眠りについた。
・
朝起きると、全てがリセットされた気分だった。
大ちゃんを期待する気持ちが薄れて、またいつか会えたらいいな、くらいの思いで、薮たちには遊べなくなった時の言い訳を考えてしまうほど。
大学に行って、
「やっぱまだ帰って来てなかったわ〜」
って笑う。
それで平気だと思えるくらいだった。
その日までは。
自宅に戻れば、昨日の自分が嘘みたいに元通りだった。
1人が当たり前だし、音楽なんかかけたりしない。
ふと考えることがあったとしても、強くその存在を感じてしまうほど友達や家族のことを思ったりもしない。
昨日のあの感覚は、昔の友人と楽しく過ごしたからその反動で寂しさみたいなのを感じたんだろうって、そう思った。
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カシスオレンジ(プロフ) - 空さん» 楽しみにしていただいていたのに、本当にごめんなさい。作者の都合によりお話の続きを書くことが難しくなってしまったため勝手ではありますが作品を削除することにしました。内容が思いついたらまた"忘却の彼方"のようなお話を書きたいと考えています。 (2021年10月27日 18時) (レス) id: 64f54fb5df (このIDを非表示/違反報告)
空 - カシスオレンジ様の小説【忘却の彼方】観覧不可能になっているのですが、もしかして削除してしまったのですか? いつも楽しみに拝見させていただいていたので、ちょっとだけ残念です…。 (2021年10月27日 14時) (レス) id: 1b6fb8d27d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カシスオレンジ | 作成日時:2021年10月19日 15時