第五話 ページ7
「ん…」
目覚めた先にあったものは茶色くもこもことした動物のようなものだった。
後ろ姿、なのだろうか。服を着たその毛玉は赤い帽子から角のようなものが飛び出ている。
猫か、犬？…それにしては大きいように見える。
動物の後ろ姿を見つめたままでいると、ふいにくるりとこちらを振り返った。
青い鼻にクリクリの真ん丸な目、首には聴診器を下げており肩に白い白衣を羽織っていた。
その動物は私を見るとすぐにその愛らしい小さな口を開き__
「あっ、目が覚めたのか？」
さらりと人間の言葉を喋った。
「狐以外の式神がいるのね…初めて知ったわ」
人間の言葉を喋る動物なら身近にいる。
政府から支給される式神のこんのすけだ。
こんのすけは私たちの担当になった政府役員の作り出す式神で、その性格は担当役員に似る。
お堅い役員のこんのすけはなにかとドライだが、フレンドリーな役員のこんのすけはそれはそれはおしゃべりだったりする。
ちなみに、うちのこんのすけはめちゃくちゃフレンドリーだ。
そして笑いのツボが浅い。
箸が転がっただけでも大笑いする。
それもその小さな手で腹を抱えてコロコロ畳の上を転がり回る。
そんなことをぼんやりと考えていると額にヒンヤリとした何かが当たるのを感じた。
それは、その式神の手だったようで硬い樋爪が当たらないようにしてくれているらしい。
あぁ、もふもふが近い。かわいい、もふりたい、もふもふもふ…
寝起きでふわふわとした思考は目の前にいるもふもふの生物にしか反応できない。あぁ、かわいい。
暫くその式神は聴診器を使って心臓の音をを確認したりどこか痛い場所はないかと聞いてきたりまるで医者の診察のようなものをして、異常がないことを確認すると安心したような表情を見せた。
医療関係の式神なのだろうか、それにしても、これはなんの動物だろう。
角があるし…鹿？トナカイとか？
まじまじと見つめながらその正体を探る私を他所にその生物は部屋から出ていってしまった。
あぁ、触りたかった。
静かになった部屋の中でじっと座っていると段々と、頭が覚醒してくる。
私はさっきまで本丸にいて…そうだ、指揮をしていたのだ。新しい戦場の…
そこまで思い出して、やっとさっき自分に起こった異変を思い出す。
はっと我に帰り思わず立ち上がった時、バァンと大きな音と共に扉が開いた。
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雪羅(プロフ) - すみせん、二回投稿してしまいました…… (2019年3月20日 6時) (
レス) id: 227c03626a (このIDを非表示/違反報告)
雪羅(プロフ) - またまたコメントさせてください。ほんっとうに面白いです！エース見てると、後々あんなことに……と泣きたくなります。鶴丸以外の刀剣に早く会えたらいいですね。これからも頑張ってください！ (2019年3月20日 6時) (レス) id: 227c03626a (このIDを非表示/違反報告)
雪羅(プロフ) - またまたコメントさせてください。ほんっとうに面白いです！エース見てると、後々あんなことに……と泣きたくなります。鶴丸以外の刀剣に早く会えたらいいですね。これからも頑張ってください！ (2019年3月20日 6時) (レス) id: 227c03626a (このIDを非表示/違反報告)
珠愛(プロフ) - 雪羅さん» お返事が遅れてしまって申し訳ございません！コメントと応援ありがとうございます！なかなか更新できずお待たせしてばかりですが、精一杯頑張りますのでこれからもどうかよろしくお願いします！ (2018年11月9日 13時) (レス) id: 600712081e (このIDを非表示/違反報告)
珠愛(プロフ) - ミリアさん» リクエストについてなのですが…申し訳ございませんが受け付けておりませんのでご了承ください。 (2018年10月6日 9時) (レス) id: 600712081e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：珠愛 | 作者ホームページ：ニャンニャンニャン♪♪♪
作成日時：2017年7月25日 17時
