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「なんだ、これ」
ポストに入っていた白い横長の封筒には、宛名も差出人も載っていない。
まだ今日は生理が終わっていないので寝坊してしまい、私が赤井に抱きついていたため赤井も起きられず、まだ辛いだろうと朝食は赤井が作ってくれるといってくれたので新聞を取りに来てみれば、そんな変な封筒があったという訳だ。
厚さからしてかなり中身が入っているのだろう。
「これは…」
中には、沖矢昴の写真。
私と沖矢のツーショットもあり、私は顔を中心に跡が残るほどボールペンで強く塗り潰されている。なんだ、これを送った奴は赤井…いや、沖矢のストーカーか?
ガチャリという音が聞こえてきて私は咄嗟にその封筒を持っていた新聞の下に隠した。
「新聞は届いていたか?」
「あぁ、この通り届いていた」
玄関の扉を開けたままこちらの様子を窺う赤井…沖矢。
いつ変装したんだというくらいに早いが、きっと心配してくれているのだろう。
大丈夫だと言えば、体を冷やす前に早く戻ってこいと言われた。
赤井が隠しきれていないぞ、沖矢昴。
「悪いが、今日は先に読ませてくれ。気になった記事があったのでな」
「構いませんよ」
家に入りながらも冷や汗が止まらなかった。久し振りにこんなに焦る。
今私はどうするべきだ?
前に安室さんに言われたことを思い出すが、今は彼に危険が及ぶかもしれない。
相談するよりも、今はこの手紙を出した人物を突き止めるのが優先だ。
そういえば安室さんは以前探偵をしていると言っていた。
ピロン、と携帯が鳴った。
毛利蘭さんからだ。
[今日空いていますか?Aさんが良ければポアロでお茶しませんか?]
なんと。この間お茶の約束をした事、覚えていてくれたのか。
ちなみに連絡先はコナン君が『蘭姉ちゃんが渡しておいてほしいって言ってたよ!』とそれはもう天使のような笑顔で渡してくれた。
「赤井、今日毛利さんとお茶してくる」
「は?」
低い声に、人でも殺せそうな眼光に思わずスマートフォンの画面を見せる。
「娘の蘭さんの方だ」
「あぁ、そうか。ならいい、悪かった」
「いや、私の言い方が悪かった。少し部屋によってから行く」
「分かった」
部屋に戻り、返信する。
[大丈夫だ。何時にポアロに行けばいいだろうか?]
[じゃあ、今からでも良いですか?]
[分かった、9時だな。楽しみにしている]
赤井から離れる事は少し心配だったが、彼は強い。
きっと大丈夫だろうと思いながら朝食を食べ、彼に見送られて家を出た。
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ユキ - 田中。さん» 田中。さんの作品読ませて頂いております!コメント頂けてとても嬉しいです｡琵琶湖をテーマ､というか､近江国を物語に入れたかったんです（笑）コメントありがとうございました､応援しています!! (2018年6月12日 20時) (
レス) id: 5d51fce380 (このIDを非表示/違反報告)
田中。(プロフ) - 琵琶湖という言葉にドキリとしました！これからワクワクしながら読みたいと思います (2018年6月11日 1時) (レス) id: ddae4419b4 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - ゆうさん» 励みになります､本当に感謝です…! (2018年5月20日 11時) (レス) id: 5d51fce380 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - まさかの和解!予想していなかった展開で驚きました！ゆっくりでいいのでこれからも頑張ってください！ (2018年5月20日 7時) (レス) id: adda87380c (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - ゆうさん» いつも読んで下さってありがとうございます!コメントを読む度にほっこりとさせて頂いております｡更新遅くてすみません､これからもこの作品をよろしくお願い致します! (2018年5月12日 17時) (レス) id: 5d51fce380 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユキ | 作成日時：2018年3月27日 18時
