9:少年の優しさは沁みる ページ9
「少年 少年 少年ーー！」
「うわ、Aさん。お疲れ様です」
帰宅途中、前方に少年を発見。
ハイテンションで突進してやる。
少年はすぐにこちらを振り向いて抱き止めた。
「走ったら危ないですよ」
「にゃはは、少年見つけたから！」
笑いながら、支えてくれていた少年から離れる。
思っていたよりたくましい。
そのまま横に並んで歩き始めた。
「あのね〜、今日、仕事頑張ったのさ！」
「へぇ〜…」
…むむ？
予想していた反応と違うぞ？
もっとこう、凄いじゃないですか！みたいな。
それか…頭でもぶつけたんですか？とか。
なんでそんなに反応が薄いんだ少年。
お姉さん寂しいぞ少年。
労って癒しておくれよ少年。
「…そんな興味なかった？」
若干しょげながら聞いてみる。
はい。とか言われたらもっとしょげる。
それでも聞かずにいられないよね。
「いや？Aさんはいつだって頑張ってるから。
……あ、いつも以上に って事なら褒めますよ」
なんだ、興味がなかった訳じゃないのか。
いつだって頑張ってる、かぁ。
少年の言葉にジーンとしながら目を閉じた。
努力を認められると目頭が熱くなってしまう。
この習性どうにかならんか。
「あらら、泣いちゃった。
んふ、その様子だといつも以上に頑張ったんですね」
立ち止まって下を向くと頭に置かれた大きな手。
偉い偉い、と何往復か動かされる。
優しくされたらもっと泣くやろがい。
必死に涙を止めようと目に力を入れた。
今の私、絶対に変な顔。
「うぅ〜、変なとこで優しくすんな、ばか」
「んっははははっ！ふふ、んふふ、すみません」
くそぅ、爆笑しやがって。
睨みつけていると、どこからかお腹の虫の音がなる。
…心当たりしかない。
朝昼抜いたんだもの。
そうよ、お腹ぺこぺこなのよ。
「…お腹、すいた」
「…あー、家寄って行きます？」
なんと、少年からのお誘い。
正直言って助かる。
帰宅後ご飯を作るまで持ちそうになかった。
「行く！ご飯！！」
「んはは、正直かよ」
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ミュウト(プロフ) - 完結おめでとうございます！！ニコさんの書くお話にいつもドキドキしてました…！幸せな時間をありがとうございました！ (10月10日 10時) (
レス) @page50 id: 416a70e64b (このIDを非表示/違反報告)
ゆきみ【低浮上なう】(プロフ) - 完結おめでとうございます！！顎が…かっこいい…って悶絶しながら読んでましたw (7月31日 0時) (レス) @page50 id: f3d0772f96 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐の凉宮 - あんまりNLは好んでみないし、すきやないけどこれは見れる！おもしろい (5月21日 15時) (レス) @page41 id: c43eafab12 (このIDを非表示/違反報告)
いろね(プロフ) - 俺、男女の恋愛って苦手なんですけどこのお話は嫌いじゃなくて不思議です！！ここまで心に響いて尊い、推せる！って思えるの初めでです！ありがとうございます！！！！！ (5月20日 0時) (レス) @page41 id: 3c850ea3ab (このIDを非表示/違反報告)
おもちちゃん(プロフ) - てぇてぇ、、てぇてぇの過剰摂取で死にそうになりながら読みました。大好きです (2023年1月4日 7時) (レス) @page33 id: b3862cde2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ニコ | 作成日時：2022年8月11日 3時
