22:私が少年と呼ぶ理由 ページ22
真っ直ぐ、告白された。
軽いノリとかじゃなく、真剣に。
こんなに真剣に告白された事あったけ。
ぐちゃぐちゃの頭でぼんやり考える。
回されている腕に手を重ねた。
私の手も、震えている。
私がこんなに歳の差にこだわる理由。
乙女心というものだけではない。
私の両親は、12歳離れた夫婦だった。
母が年上で父が年下。
私が中学3年生の頃、父の不倫現場を見てしまった。
若くて綺麗な人と楽しそうに話していて。
ピンクのネオンに彩られたホテルに入っていった。
中学3年生。それが何を意味するかは知っている。
母に言える訳もなく、一人で抱え込んだ。
親の不倫。反吐が出る。
結局、男は若い女が好きなんだと悟った。
パパ活というものが蔓延っている時点で明確だ。
男より年上な女。
男より早く老けていく女。
男は単純な生き物だ。
そんな女、簡単に捨ててしまう。
両親は離婚し、母は荒れた。
永遠の愛なんてどこにもない。
結婚なんて、所詮紙切れ一つで解消できる。
恋は下心。愛は真心なんて言葉を聞く。
愛こそ真実の思いだと世間は言う。
私はそうは思えなかった。
『恋人に対する下心
愛人に対する真心』
我ながら天才だと思う。
高校生になって、近所の男の子を少年と呼ぶようにした。
この頃は年下という存在に嫌悪すら抱いていたから。
もちろん少年が悪くないのはわかっている。
それでも、父親の影が頭から離れなくて。
あくまでも近所の少年と、近所のお姉さん。
そういう関係を崩さないように。
私も鈍くない。
少年からの好意には気付いていた。
だからこそ、自分なりに線を引いたんだ。
…なのに、少年はそんなのお構いなしで。
「子供扱いしないでください」
「俺のこと、もっと意識して」
「あなたが好きです」
真っ直ぐぶつかって来る。
どんなに気付かないフリをしても。
どんなに交わしても。
どんなに突き放しても。
＿＿＿ もしかしたら、少年となら。
淡い幻想を抱きそうになってしまう。
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ミュウト(プロフ) - 完結おめでとうございます！！ニコさんの書くお話にいつもドキドキしてました…！幸せな時間をありがとうございました！ (10月10日 10時) (
レス) @page50 id: 416a70e64b (このIDを非表示/違反報告)
ゆきみ【低浮上なう】(プロフ) - 完結おめでとうございます！！顎が…かっこいい…って悶絶しながら読んでましたw (7月31日 0時) (レス) @page50 id: f3d0772f96 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐の凉宮 - あんまりNLは好んでみないし、すきやないけどこれは見れる！おもしろい (5月21日 15時) (レス) @page41 id: c43eafab12 (このIDを非表示/違反報告)
いろね(プロフ) - 俺、男女の恋愛って苦手なんですけどこのお話は嫌いじゃなくて不思議です！！ここまで心に響いて尊い、推せる！って思えるの初めでです！ありがとうございます！！！！！ (5月20日 0時) (レス) @page41 id: 3c850ea3ab (このIDを非表示/違反報告)
おもちちゃん(プロフ) - てぇてぇ、、てぇてぇの過剰摂取で死にそうになりながら読みました。大好きです (2023年1月4日 7時) (レス) @page33 id: b3862cde2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ニコ | 作成日時：2022年8月11日 3時
