百八十二話 ページ47
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「人を、殺したことがあるの...？」
エリちゃんは信じられないとでも言うようにこちらを見てくる。
「うん。それは敵だったんだけど、大切な人を守ろうと思ったら個性が暴走しちゃって...気づいたら、辺りは血の海だった。
私の個性はとっても強力だけど、その分反動が大きいし制御ができなかったの。
それは今も続いてて、感情が荒ぶるとすぐに暴走する」
今でも鮮明に思い出されるあの光景。私が大嫌いな光景だ。
「...だから、私とエリちゃんは似てるところが多いんだ。
この赤い目も、すぐに暴走しちゃう個性も、
...人を殺したことがあることも」
「...」
最後のはあっちゃいけない共通点だけど。
「私は人を殺してずっと悲しかったけど、それを糧にしてここまで来たんだ。
...でも、私一人だったらここまでこれてなかった」
「...一人じゃなかったの？」
「うん。家族がいて、私を支えてくれたんだ」
「...でも、Aお姉ちゃんにはいるけど私にはいない」
「そうだね...家族がいないのはとっても悲しい。だったらさ、家族以外にも支えてくれる人を作ればいいんだよ」
「え？」
「私はそうしてきたよ。それに、エリちゃんを助けた人達は優しい人ばっかりだから、きっとすぐに仲良くなれるよ。
私が約束してあげる」
私は小指を差し出す。
「...？」
「これは指切りだよ。ゆびきりげんまんうそついたらハリセンボンのーます、ゆびきった。って言って約束するの。
だから、私は絶対エリちゃんが個性を使えるようになって、大切な人ができるってことを約束するよ」
私は自分の指とエリちゃんの小指をからめた。
「ゆーびきりげんまんうそついたらハリセンボンのーます、ゆびきった！」
私はポカーンとしたエリちゃんを見ながら話を続ける。
「...約束したから、エリちゃんもこれから頑張ろ。私も頑張るから」
「...なら、私も約束する。Aお姉ちゃんも、私も、人を殺しちゃったことを全部無かったことにできるくらいいいことをして、幸せな生活をおくれるようになるの...！
あと、Aお姉ちゃんがそのことに囚われないようにするの！約束！！」
「え、」
「ゆ、ゆ〜びきりげんまんうそついたらハリセンボンのーます！ゆびきった！！」
エリちゃんは当たり前のように言ってきた。
「...そっか...私過去に囚われてたのか。エリちゃんは凄いね。それじゃあ、これから頑張ろう。一緒に」
「う、うん...！！」
私達は、またゆびきりをした。
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桜 - りーたん☆さん» ありがとうございます！！面白いと言ってもらえてめっちゃ嬉しいです！！体調の心配もしてくれててとても励みになります！頑張りますね！ (2020年8月20日 20時) (
レス) id: ced64b0a1f (このIDを非表示/違反報告)
りーたん☆ - 続編おめでとう！！！とても面白いです^_^体調に気をつけて、頑張ってください (2020年8月20日 16時) (レス) id: 6deecb8d9e (このIDを非表示/違反報告)
桜 - シバさん» コメントありがとうございます！！シバさんが安眠を確保できているならよかったです！！←←←更新頑張りますね！！ (2020年8月15日 17時) (レス) id: ced64b0a1f (このIDを非表示/違反報告)
シバ - 続編おめでとうございます！楽しみすぎて夜しか眠れません！←←更新頑張ってください！ (2020年8月14日 20時) (レス) id: 344258cf85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜 | 作成日時：2020年8月13日 18時
