百六十八話 ページ33
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サーは、私を見たあと目を伏せ、通形先輩に向けて話し出した。
「ミリオ...辛い目に遭わせてばかり...私が...もっとしっかりしてれば...」
サーの声がちゃんと聞こえてこない。心臓の鼓動がどんどん早くなって他の音が聞こえなくなっていくからだろう。
サーは助けない。そう決めたのにモヤモヤが心の中に残っている。
お兄ちゃんを助けるためだから仕方ない。もう決めたこと。今更助ける理由なんて＿＿＿＿＿＿＿＿
(A)
(...お兄ちゃん...)
(俺も、緑谷も麗日も、爆豪や轟も。全員死んだりしない。あいつらはそんなにやわじゃないよ。
それに...俺も、お前が生きているのに死ぬ気なんてもうとうない。だから安心して人助けしてこい。小さい頃からずっとしてきただろ？)
(...うん、そうだね)
人を助けるのに理由なんていらないって新一も言ってたもんね。
それに＿＿＿＿＿＿＿＿
「あなたが教えてくれたから強くなれたんだよ！あなたが教えてくれたからこうして生きてるんだよ！！
俺にもっと教えてくれよ！！死んじゃダメだって！！」
通形先輩に、過去の自分を重ねてしまった。見て見ぬふりなんてもうできないよ。
その時、サーが通形に触れた。
「...大丈夫、おまえは...誰より立派なヒーローになってる...この...未来だけは...変えてはいけないな...だから、笑っていろ...
元気とユーモアのない社会に、明るい未来はやってこない」
その瞬間、サーの体を巨大な氷が覆う。私の個性で作ったものだ。凍りついたサーの顔は笑顔だった。
「こ、氷!?」
「私の個性。やっぱりサーを助けることにした」
「竈門さん...!!」
「...でも、完璧には治さない。自分勝手で、ホントごめん」
「完璧には治さないって、どういう...」
「それは言えない。でも、サーは生かすよ」
私は考えた。サーを助けつつ、誰も命を落とさない未来を。
だからサーが死んだ時の影響とサーが死んでいない時の影響を比べて、できるだけ誤差が少ない結果になるよう治療することにした。
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桜 - りーたん☆さん» ありがとうございます！！面白いと言ってもらえてめっちゃ嬉しいです！！体調の心配もしてくれててとても励みになります！頑張りますね！ (2020年8月20日 20時) (
レス) id: ced64b0a1f (このIDを非表示/違反報告)
りーたん☆ - 続編おめでとう！！！とても面白いです^_^体調に気をつけて、頑張ってください (2020年8月20日 16時) (レス) id: 6deecb8d9e (このIDを非表示/違反報告)
桜 - シバさん» コメントありがとうございます！！シバさんが安眠を確保できているならよかったです！！←←←更新頑張りますね！！ (2020年8月15日 17時) (レス) id: ced64b0a1f (このIDを非表示/違反報告)
シバ - 続編おめでとうございます！楽しみすぎて夜しか眠れません！←←更新頑張ってください！ (2020年8月14日 20時) (レス) id: 344258cf85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜 | 作成日時：2020年8月13日 18時
