百四十三話 ページ4
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「はぁ...！はっ...！」
と、人の声や雑踏の雑音の中にかすかな誰かの声が聞こえたので私は思わず動きを止めてしまった。
これは...子供の声？ペタペタ足音するし。
誰かが走ってるの？路地裏を裸足で？
「竈門さん？どうかしたの？」
と、緑谷が急に立ち止まった私に声をかけようとしたとき、女の子にぶつかってしまった。
「大丈夫？ごめんね、痛かったよね。」
「っあ...」
緑谷が子供に声をかけ手を伸ばすと怯えたような声が返ってくる。
この反応...虐待か何か？
腕などに包帯を巻いている。
...まるで昔の私みたい。
「大丈夫？立てる？」
「た...た、すけて＿＿＿＿＿」
遠慮がちに助けを求めるところなんて、特に。
背中にまわった緑谷の手がピクリと反応した。
やっぱり...虐待か何か？
すぐ保護を＿＿＿＿＿＿＿...？誰か来た。
「だめじゃないか、ヒーローに迷惑かけちゃあ。」
緑谷が抱きしめている女の子が更に怯えた様子を見せる。
「うちの娘たちがすみませんね、ヒーロー。遊び盛りでケガが多くて...困ったものです。」
胡散臭い笑顔。これは信用できない顔だ。
「＿＿＿＿＿＿帰るぞ、エリ」
「お二人とも初めて見るヒーローだ、新人ですか？随分お若い。そちらは記者会見に出ていた鬼殺隊の方ですよね？こんなところで会えるなんて光栄です」
「...そうです！さ！立てよ相棒、まだ見ぬ未来に向かおうぜ！」
「私はインターンってやつでこの人達のところでお世話になってるんです。光栄なんて言ってもらえてこちらこそ光栄ですよ」
「では我々、昼までにこの区画をまわらないといかんので！
行くよ！」
...え？この子...エリちゃんって子を置いていくの？
こんなに怯えてるのに？たしかに今見過ごしてあとから助ける方が確実だけどこんなに震えている子を置いていくなんて...
...私にはできない。
「はいっ...」
嘘、緑谷まで？駄目だよ。こういう子は見過ごしたら駄目なの。
ヒーローに見捨てられることがこの子にとって...私達みたいな人にとってどれだけ辛いことか。
「！」
「いか...ないで...」
エリちゃんは離れようとする緑谷の服を掴んだ。
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桜 - りーたん☆さん» ありがとうございます！！面白いと言ってもらえてめっちゃ嬉しいです！！体調の心配もしてくれててとても励みになります！頑張りますね！ (2020年8月20日 20時) (
レス) id: ced64b0a1f (このIDを非表示/違反報告)
りーたん☆ - 続編おめでとう！！！とても面白いです^_^体調に気をつけて、頑張ってください (2020年8月20日 16時) (レス) id: 6deecb8d9e (このIDを非表示/違反報告)
桜 - シバさん» コメントありがとうございます！！シバさんが安眠を確保できているならよかったです！！←←←更新頑張りますね！！ (2020年8月15日 17時) (レス) id: ced64b0a1f (このIDを非表示/違反報告)
シバ - 続編おめでとうございます！楽しみすぎて夜しか眠れません！←←更新頑張ってください！ (2020年8月14日 20時) (レス) id: 344258cf85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜 | 作成日時：2020年8月13日 18時
