ほら、笑おう。【雪男】

01 【2020年3月】 ページ1

side宮舘




あれは、俺らがデビューして間もない頃



…確か、3月とかその辺り






翔太がよく、鼻血を出すようになった。








．









．







佐『うお、っ！翔太、鼻！鼻！！』


渡『うぇっ！うわっマジか！』







キュッキュッというシューズの音と



『そこはもうちょい上げて！』

なんて照の指示だけが飛んでいた中に



突然、佐久間と翔太の声が聞こえた。





振り返ると


左手にべったりと血をつけた翔太が

右手で鼻を押さえていて






いや、普通気付くだろ。




なんて内心苦笑いしながらも

近くに置いていたタオルを手渡した。





『ほら、早くこれで鼻押さえて。』


渡『んぉ、さんきゅ。』






岩『とりあえず翔太抜きで、続きからね〜。』





向『んじゃ、俺はしょったのお守りでも、』



深『それは康二が休みたいだけだろーが、笑』



向『はっ、そんなことないわ！この化け物っ！！』



深『そりゃ顔でかいけどさぁ、っておい！

今関係ないからねそれ！』





岩『もぉー。ほら、早く位置ついて。』



向・深『はぁ〜い！』






ラ『なにここ幼稚園！？笑』







．







いつまでも、続くと思ってた



こんな日常が。






当たり前だと思ってた



この空間が。






9人で、いることが。

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