四十四話 ページ46
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相澤side
「...は...？」
今のAの姿を見て体から冷や汗が大量に流れ出した。
吐きそうになった。体の力が抜けていき、倒れそうになった。
だが、今倒れたらAの元へ近づくことができないと思い、何とか気力だけで立っていた。
「...A...？」
怪我を見るだけでもう助からないことは分かった。
それでも、その時の俺はAに生きてほしかった。
白雲のようにいなくなってほしくなかったんだ。
「...A...！」
俺はAに駆け寄った。
Aの体には大きな穴が空いていて、破けた体からその内側が覗けるほど損傷していた。
Aのところに俺はフラフラと座り込んだ。
青白くなったAの頭を抱えて自分の膝の上に乗せた。
Aのキラキラした目が好きだった。
Aは俺を見ると目をキラキラさせて嬉しそうに頬を赤らめ、ニコニコと笑ってくれた。
Aは俺と一緒にいるのがとても楽しそうで嬉しそうだった。
そんなAが大好きだった。
...なのに、今のAはとても虚ろな目で涙を流している。
「...A...」
「...ご、めんね...ごめん、結愛、結花...仇、取れなかった...ごめんねぇ...」
結愛と結花、それはAに初めてできた友達の名前だ。
辺りを見渡すとその二人の遺体もあった。二人は手を繋いだまま亡くなっていたのだ。
「...A...」
涙をポロポロと流しているAは俺に気づいてくれない。
Aには、俺が傍にいることすら見えていない。気づけていない。
触れても、抱いても、話しかけても、Aには何も届かない。
俺はそんなAに見てられなくなって、涙を溢した。
「A...！」
思いっきり抱きしめた。
Aと離れたくなかった。
Aとまだ一緒にいたかった。
Aとまだ、やりたいことがたくさんあった。
...伝えたいことはたくさんあるのに、Aは俺の声に反応してくれない。
「...A、A...！！」
それでも、俺はAの名前を呼び続けた。
...そのおかげだろうか。
「...ぉに、ちゃん...？」
Aが俺の声に反応し、目に光が宿ったのは。
「A？A、お前、何でこんなこと...！
俺なんかよりもっと自分を大事にしてれば...！
そうすればAは...！」
“こんなことにはならなかった”
そう言いたかったのに自分の口から溢れる嗚咽が邪魔をして上手く言葉にできなかった。
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桜 - 猫築かなめさん» 返信遅くなってすみません！それはわざとです。マスコミ→マスコミ+ゴミ→マスゴミって感じです。分かりにくくてすみません！！ (2020年7月25日 14時) (
レス) id: ced64b0a1f (このIDを非表示/違反報告)
猫築かなめ - 十四話マスコミがマスゴミになってますよ (2020年6月27日 17時) (レス) id: 8f5697df22 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - さんいちが・改さん、コメントありがとうございます！！泣けるくらい感動ものにできましたかね？そうなってたらうれしいです！！更新頑張りますね！ (2020年6月22日 13時) (レス) id: ced64b0a1f (このIDを非表示/違反報告)
桜 - シバさん» ありがとうございます！！更新頑張りますね！！ (2020年6月22日 13時) (レス) id: ced64b0a1f (このIDを非表示/違反報告)
さんいちが・改 - うぅ…泣いてしまった。面白い作品をありがとうございます。更新頑張ってください。 (2020年6月21日 22時) (レス) id: d344c61285 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜 | 作成日時：2020年6月14日 20時
