四十話 ページ42
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二人の体からどんどん血が流れていく。
二人の顔が段々青白くなり、目を瞑ろうとしている。
血の流れが弱まっていく。
命の灯火が消えかかっている。
二人が今死にそうになっている。
なのに、Aは二人に触れることすらできなかった。
今すぐ傷口を布で押さえてあげたい。
今すぐ二人の顔を青白いものではなく、いつもの温かい笑顔に
してあげたい。
血が流れていくのを止めてあげたい。
それをしても死ぬのだとしても、それが無駄な努力なのだとしても、最後まで側にいて優しく触れてあげたかった。
なのに、Aが二人に触れようとしても二人には絶対触れられなかった。
今のAと二人の間に絶対的な壁があった。
それは、Aがどれだけ頑張っても破ることはできなかった防御壁。
だから、これがあれば敵の攻撃は絶対に通じない、A達は最強だ、って三人で笑いあった。
絶対に三人を守ってくれる壁だって、言ったのに...！！
「どうして、結愛と結花を守ってくれなかったの...？」
Aのことなんてどうでもよかった。
二人が、大切な人が生きてくれるなら、それでよかった。
「結愛、お願いだから出してよぉ...！」
Aは無駄な努力だと分かっていてもこの壁を叩くことしかできなかった。
そうしていると、結愛の体がピクッと動いた。
「結愛...？結愛、結愛お願いここから出して...？」
結愛は口を開いた。声にはならなかったけど、Aには分かった。伝わってしまった。
“ごめんね”
「ゆ、結愛、謝らなくていいからここから出して...？」
結愛は、Aの声に反応してくれなかった。
「や...やだ、やだよぉ...お願いだから死なないで...Aと一緒にいてよ...まだやりたいこと、たくさんあるんだからぁ...」
Aには止まらなくなった涙を流し、嗚咽を漏らすことしかできなかった。
Aに言葉を返してくれる人はもういなくなった。
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桜 - 猫築かなめさん» 返信遅くなってすみません！それはわざとです。マスコミ→マスコミ+ゴミ→マスゴミって感じです。分かりにくくてすみません！！ (2020年7月25日 14時) (
レス) id: ced64b0a1f (このIDを非表示/違反報告)
猫築かなめ - 十四話マスコミがマスゴミになってますよ (2020年6月27日 17時) (レス) id: 8f5697df22 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - さんいちが・改さん、コメントありがとうございます！！泣けるくらい感動ものにできましたかね？そうなってたらうれしいです！！更新頑張りますね！ (2020年6月22日 13時) (レス) id: ced64b0a1f (このIDを非表示/違反報告)
桜 - シバさん» ありがとうございます！！更新頑張りますね！！ (2020年6月22日 13時) (レス) id: ced64b0a1f (このIDを非表示/違反報告)
さんいちが・改 - うぅ…泣いてしまった。面白い作品をありがとうございます。更新頑張ってください。 (2020年6月21日 22時) (レス) id: d344c61285 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜 | 作成日時：2020年6月14日 20時
