第183話【疑問】《一宮一月》 ページ33
「記憶の本が現世に出ても特に異常はないのか。その確認が取れてよかったよ」
でも、本を盗んだ犯人は一度シメる、賢斗がそう言い残して図書室に戻り、盗まれた本の捜索をしていた頃。僕は剣夜と共に雨がしとしと降る道を歩いていた。電柱には白樺三丁目、と書かれている。
「そういえば、一宮君は二年の初めに唐突に弓道部を退部したと聞いたがどうしてだ？」
「……どうしてって聞かれたら、過眠症の症状が酷くなってろくに集中出来なくなったからかな。とはいえ、調子がいい時は家でしているよ」
「そうかい。ボクは君の人生を揺るがすような出来事が起こったのかと思っていたんだがあながち間違いではないようだね」
本当はポプリを拾って怪異体質になりましたなど言えるわけがない。嘘を付いていることに罪悪感を感じた。
それもそうだが、どうしてだか気分が悪い。この先に進むのを本能が嫌がっている。そんな感じがして、嫌でも止めさせようと睡魔もじわじわと寄ってくる。しかし、剣夜は何事もなくスタスタ歩いているので自分だけどうしてという疑問が湧き上がる。猿夢の影響が少し残っているのだろうか。それとも、自分だけに何かがある？
「どうしたんだ、顔色が悪いぞ」
「いや……、平気だよ。なんとも、ない」
言葉を話すのも途切れ途切れになり、進む度に気分の悪さと睡魔は増してくる。重みを増す二重の苦しみが一月から平常心を奪うのには容易いことであった。
「ごほっ、ごめ……、天野さん。少し、休……ませて」
第184話【五分】《藤崎 紅華》→←第182話【愚策】《藤崎 紅華》
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yoishi@桂じゃない、ヅラだ(プロフ) - 終わりました!! (2017年2月8日 6時) (
レス) id: f918b81d30 (このIDを非表示/違反報告)
yoishi@桂じゃない、ヅラだ(プロフ) - 修正します。 (2017年2月8日 6時) (レス) id: f918b81d30 (このIDを非表示/違反報告)
アセロラゼリー(プロフ) - 明咲こよりさん» 申し訳ない！有難うございます！ (2017年2月7日 23時) (レス) id: 6b17067a39 (このIDを非表示/違反報告)
明咲こより - アセロラゼリーさん» 余計なお世話だったら申し訳ないのですが、196話の人物の名前はあれで宜しいのでしょうか？余計なお世話だったらすみません… (2017年2月7日 23時) (レス) id: 67d07cb40f (このIDを非表示/違反報告)
明咲こより - 続編を作成しました！【http://uranai.nosv.org/u.php/novel/Syokaii5/】です。パスは変わりません。 (2017年2月7日 21時) (レス) id: 67d07cb40f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：明咲こより+他の参加者様 x他5人 | 作者ホームページ：http:/
作成日時：2017年1月22日 23時
