その429by歌詞無 ページ15
猫ちゃんを追いかけて走った。
後ろからみんなが呼んでるけど止まらない。
パパーッ
クラクションの音が鳴って、足が動かなくなる。
ー｢霞ちゃん……霞ちゃん…！！｣ー
ー｢霞を失うくらいならこの命全て捨てるね！！｣ー
ー｢霞の命を奪うってんなら私は世界を呪う！！｣ー
ー｢霞のためならこの命失う覚悟もある！！｣ー
霞｢……これって……｣
＿＿僕は前に誰かを……？
後ろから腕を引かれ、緑色に包まれる。
ゾム｢焦らさんといてや……｣
安心する声が聞こえて我に返る。
見上げるとフードを被った悲しげな緑色の瞳が見えた。
霞｢……ゾム……泣いてる……？
泣かんで。私は無事だからさ。｣
そっとゾムの頬を撫でる。
鬱｢霞ちゃん……！！｣
コネシマ｢記憶が……！！｣
ロボロ｢戻ったんか……！！｣
後ろから低い声たちが嬉しそうにそう言う。
霞｢うん！！バッチし！！｣
ピースサインでにっこり笑う。
ゾムは目じりに溜めた涙を拭い、スマホを操作した。
ゾム｢連絡はしたで。｣
霞｢さんきゅ。｣
それにしてもさっきのフラッシュバック……前に誰かを失ってる……？
それとも私が……？
＿＿思い出せない……
＿＿今はいいか。
霞｢さて、帰りますか！｣
『シェアハウスの主役は我々だ！』にて
霞｢いやはや、お世話になりました〜｣
グルッペン｢記憶が戻って何よりだゾ｣
霞｢おかげさまで〜｣
軽い挨拶を済ませて我が家へ。
霞｢いや〜すまんね家まで送らせちゃって。
ありがとうゾム。｣
ゾム｢ええねん。なんかあったらLINEしいや。
記憶喪失の間にメンバー全員のL〇NE登録しててんから｣
霞｢いつの間に。何から何までありがとさん。
そんじゃ、またね。｣
ゾム｢おん。またな。｣
お互い手を振って別れた。
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作者名：理想郷project製作委員会 x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/
作成日時：2019年12月27日 19時
