続 ページ24
｢ここの料理は本当に美味いな｣
｢それ私がつくってるの…と言いたい所だけど残念｡それは全部Aの料理よ｣
｢ほぉ…お嬢さんが……｣
店で掃除をしながらレイリーとシャッキーの会話を盗み聞きしていたら自分の名前が出てきて焦るA｡
一瞬チラリと此方を見たレイリーにドキッとする｡
｢どうだ,お嬢さんも一緒に飲まないかね｣
｢へっ!?｣
｢手は出さないでって言ったわよね？｣
突然のレイリーからのお誘いに驚いているとシャッキーからの助け船｡
｢いいじゃないか｡もう今日の営業は私で終わりだろう｣
｢駄目よ｡…でもそうね……A｡少しおつかいに行ってきてくれないかしら？｣
｢おつかいですか？｣
｢そう｡どこぞのワガママな冥王を黙らせる為に料理をつくって欲しいの｣
｢…なんのですか？｣
｢あなたの得意料理｡シチューとマリネ｣
｢！｣
｢嫌ならいいけど…お金は渡しておくわ｣
そう言ってシャッキーはAにお金を手渡した｡
｢私あなたのつくるシチューとマリネ大好きなの｣
なんて言われたら買いにいかざるをえなかった｡
あの日,Aがレイリーとロジャーに振る舞った料理｡ロジャーはもうこの世にはいないがレイリーは,自分がつくる料理の味を覚えているだろうか｡
｢覚えててくれたら,いいな……｣
そんな,淡い期待を募らせながらAは食材を集めた｡少々買いすぎてしまったが,足りないよりはいいだろう｡と,すっかり日が暮れたシャボンディ諸島でAはシャッキーの店へと急いで向かった｡
｢なぁ姉ちゃん｡そんな荷物抱えてどこ行くんだよ｣
｢店の買い出し？偉いねぇ｡でもそんなことより俺等と遊ばない？｣
その途中でAは輩に絡まれてしまった｡二人を待たせてしまっている為急がなければいけないAは道を塞ぐ男達に何度も退いてくれと頼んだ｡
｢お姉さんが俺等と遊んでくれるなら退いたげてもいいよ｣
埒の明かない会話に辟易してAは男達の話を聞かず無言で通り抜けようとすれば腕を掴まれ阻まれた｡
｢オイオイ無視はよくねぇだろ｣
｢っ…離して下さい！｣
｢テメェ,下手に出てりゃイイ気になりやがって…！｣
ブンッ！と振り下ろされる腕にAは抵抗もできず,これからの痛みを受け入れる準備をするようにぎゅっと目を瞑った｡
だが痛みは一向に訪れず,不審に思い目を開けばそこには
｢私の連れに何か用かな｣
｢っ!!｣
あの時のレイリーが,そこにいた｡
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 65人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「ONEPIECE」関連の作品
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
この作品が参加のイベント 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
インク - リクエストです！ロシナンテをお願いします。これからも体調に気をつけて頑張ってください！長文失礼しました！ (7月12日 22時) (
レス) id: a2f12395c4 (このIDを非表示/違反報告)
Syara(プロフ) - 緋歌梨さん» ありがとうございます！頑張ります!! (2023年1月19日 13時) (レス) id: ebcd0fa8e6 (このIDを非表示/違反報告)
緋歌梨(プロフ) - Syaraさん» 大丈夫ですよ！！更新ファイトです💪 (2023年1月19日 13時) (レス) id: be71c26f4d (このIDを非表示/違反報告)
Syara(プロフ) - 緋歌梨さん» ご指摘ありがとうございます！書き換えておきますね｡私も関連タグにヒロアカが載ってるのは分からなくて…変える方法も分からず…誤解されてしまったら申し訳ありません｡ (2023年1月19日 13時) (レス) id: ebcd0fa8e6 (このIDを非表示/違反報告)
緋歌梨(プロフ) - “寡(やもめ)”ではなく、“宴(うたげ)”ですよ！！あと、関連タグにヒロアカがあるのはなんでですか…？？嫌な思いをされてしまったらすみませんm(_ _)m (2023年1月19日 13時) (レス) @page32 id: be71c26f4d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：棗 | 作成日時：2022年12月12日 1時
