続 ページ23
結論から言えば,Aの親は生きていた｡心臓が止まってはいたがレイリーが脈を確認するとほんの少しだけだがまだ脈があった｡すぐに医者を呼び,なんとか一命は取り留めた｡あと少しでも遅かったら本当に命はなかった,とのことだった｡大好きな親が生きていたことに喜び,Aはまた涙を流した｡
｢良かったな,親が無事で｣
レイリーが海賊だと気づいたのはすぐだった｡あの後黒髪に麦わら帽子を被った男が,レイリーを追いかけてきた｡とAとレイリーの元へ来た｡その男の名はロジャーというらしく,ロジャー海賊団の船長だった｡レイリーはそこで副船長をしているらしい｡
助けてもらったお礼に,と晩ご飲で家族で食べるはずだったシチューとマリネを二人にごちそうした｡味はもちろん母には劣るが良い出来だと思う｡
｢こりゃ美味いな！お嬢ちゃん将来良いお嫁さんになるんじゃねぇか？｣
｢ロジャー！｣
｢お嫁さん…｣
その言葉に反応したAはレイリーの方へ歩み寄って行って告げた｡
｢レイリーさん,私と結婚してください｣
レイリーは飲んでいたコップの水を勢いよく吹き出した｡ロジャーは楽しそうにゲラゲラと笑っている｡Aは真剣な目付きでレイリーを見ていた｡
｢お嬢ちゃんレイリーに惚れたか！見る目あるなぁ！｣
｢笑ってる場合かロジャー!!どうしてくれるんだ!?｣
｢やっぱり駄目ですか……？｣
シュンと落ち込んだように俯くAにロジャーが茶化すようにイリーのことをつついた｡レイリーは溜め息を吐いて,椅子から立ち上がりAの前でしゃがんだ｡
｢駄目だと言う訳ではないが…お嬢さんがもっと大人になったら考えておこう｣
そう言ってレイリーはAの頬にひとつチュッと可愛いらしいキスをした｡Aは真っ赤になって,持っていたお盆で顔を隠した。
｢ハッハッハ！良かったじゃねぇかレイリー,貰い手が見つかって！式あげんなら呼んでくれよ？｣
｢ロジャー!!!｣
なんて,貴方は覚えていないのですね｡
店のカウンターで笑ってお酒を飲むレイリーをAは哀しそうに見つめた｡
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 65人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「ONEPIECE」関連の作品
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
この作品が参加のイベント 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
インク - リクエストです！ロシナンテをお願いします。これからも体調に気をつけて頑張ってください！長文失礼しました！ (7月12日 22時) (
レス) id: a2f12395c4 (このIDを非表示/違反報告)
Syara(プロフ) - 緋歌梨さん» ありがとうございます！頑張ります!! (2023年1月19日 13時) (レス) id: ebcd0fa8e6 (このIDを非表示/違反報告)
緋歌梨(プロフ) - Syaraさん» 大丈夫ですよ！！更新ファイトです💪 (2023年1月19日 13時) (レス) id: be71c26f4d (このIDを非表示/違反報告)
Syara(プロフ) - 緋歌梨さん» ご指摘ありがとうございます！書き換えておきますね｡私も関連タグにヒロアカが載ってるのは分からなくて…変える方法も分からず…誤解されてしまったら申し訳ありません｡ (2023年1月19日 13時) (レス) id: ebcd0fa8e6 (このIDを非表示/違反報告)
緋歌梨(プロフ) - “寡(やもめ)”ではなく、“宴(うたげ)”ですよ！！あと、関連タグにヒロアカがあるのはなんでですか…？？嫌な思いをされてしまったらすみませんm(_ _)m (2023年1月19日 13時) (レス) @page32 id: be71c26f4d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：棗 | 作成日時：2022年12月12日 1時
