62振りの主

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9話ページ9

-No side-

清「うーん、何か作戦会議っぽいのしてるみたいだよ」

と、真上(・・)から一護達を見下ろす金沢光、もとい、加州清光と数人の人影

「思ったより早く動いたな、尸魂界の連中」
大和「でも、主の予想通りじゃん。現世に調査に来るのは今、屋上に居る2人と他4人だって」

と、富田大和、もとい、大和守安定が別の場所に居る4人を見ながら言う

倶利「これからどうするんだ?」
「んー、とりあえず今日は普通に過ごそう。今夜も昨日と同じ様に奴ら(・・)が現れたら出陣するとして。…本当は、彼らと話し合いがしたいが…どうも無理そうだ」

これからの動きをどうするか相州廣光、もとい、大倶利伽羅が聞いたその時、背後から風を切る音が聞こえてきた

日番谷「ハァァァ!!」
「おっと」

4人素早く避け、攻撃をしてきた相手…日番谷冬獅郎と向き合う

「いきなり攻撃とか辞めてくれませんかねぇ。こっちは敵意ないってのに」
日番谷「その割にはその手にあるもんは何だ?」

日番谷に指摘された佐久間の手には、斬魄刀の浅打があった
佐久間は楽しそうに笑いながら構え、加州、安定、大倶利伽羅を自分の後ろへと立たせる

「いや、だってねえ?流石に刃は刃でしか防げないもん。『嗤えにっかり青江』」

浅打を始解させると、普通の脇差よりも大きい位の刀へと変化した
日番谷は驚く事なく、チラリとある所を確認する

日番谷「それはつまり、それ以外に防ぐ術ないって事だな?松本!!」
乱菊「はいっ!『雷鳴の馬車糸車の間隙光もて此(これ)を六(むつ)に別つ』!
縛道の六十一!『六杖光牢(りくじょうこうろう)』!」
「…!!」
清「わっ!?;」
大和「ぐえっ」
倶利「くっ…!!」

すると、術で気配を隠し、隠れていた乱菊が4人に向かって縛道を使った
4人はそれに反応できず、六つの帯状の光に胴を囲うように突き刺され動きを奪われた

日番谷「話してもらおうか、般若の面の女とどんな関係なのか」

明らかに状況は佐久間側が不利
しかし、佐久間は不敵な笑みを浮かべた

日番谷「何がおかしい」
「いや?意外と気付かないもんなんだなって。俺達が幻覚(・・)だって事」

と、次の瞬間、佐久間の身体の一部がユラリと揺れ、跡形も無く消えた
他の縛られていた3人も同様だ

日番谷「なっ!?」
乱菊「そんなっ!?」

咄嗟に辺りの気配を探るが、4人の気配は真下にある学校からしかしない

日番谷「チッ、一旦引くぞ」
乱菊「はい」