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19話ページ20

-小狐丸side-

本日は日曜日
その為、学校に通っている者達はいつもより遅くまで寝ている。勿論、ぬしさまも
それ以外の者はいつものように内番をしていたり、出掛けていたりと様々
私はというと、宛も無くとりあえず辺りを散歩しております

小狐「うーん…やはり、この黒染めというのは慣れませんね」

散歩するにあたり、私の自慢の髪を黒く染め、狐の耳のように跳ねた部分も整え、ポニーテールという髪型にしている
何故このようにしているのか。それはこの世界の住人に怪しまれぬ為である
一応、この世界には橙色であったり、赤髪である人物も居るが、それは元々ここの住人であるが故

世界というのは、異物が入り込めば何らかの形でそれを排除する。そうされぬためにも、少しでも我々が世界に馴染まなければならない

小狐(とはいえ、馴染みすぎては帰るのも困難になってしまう。早く、歴史修正主義者の目的が何なのか突き止めなければ…)
「わっ!?」
小狐「おっと」

考え事をしながら歩いていたからか、曲がり角から来る人に気づくことが出来ずにぶつかってしまった

「す、すみません!!大丈夫ですか!?」
小狐「ああ、いえ。こちらこそすみません」

ぶつかってしまったのは中学生くらいの女子
悪いのはこちらだと言うのに、謝罪をしてくる良い子供だ

「ホントにホントにすみません!!」
小狐「そんなお気にせずとも大丈夫ですよ」

結局、その女子は次の曲がり角を曲がるまで、私の方を振り返っては頭を下げて行った

小狐(可愛らしい女子だったな…。ぬしさまには、あのような女子と結ばれて欲しいものですね)

そう思いながら、散歩を再開した