Sweet holidaY ＊S.Yasuda＊ (ページ6)

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甘えたい。ページ6

章「よし、もうこんな時間やし…お風呂入ろっか」

あ「あ、うん」

私を膝の上から降ろすと、そそくさとお風呂にお湯を張りに行ってしまった。

ベッタリしてきたと思ったら急にパッと離れちゃうから…今度はこっちが寂しくなるよ。

章「お湯入るまで待ってなぁ」

戻ってきたと思ったら、水槽の金魚たちにエサをあげ始めた。

ちょっとだけ甘えたくなっちゃって、勇気を出して後ろからギュッと抱き着いてみた。

あ「章ちゃーん…」

章「え、あっ……A、ちゃん？」

声からして明らかに困っている彼。

やっぱりこんな慣れないことするんじゃなかった…。

あ「ごめんね、邪魔しちゃったね…あっちで大人しく待ってる…」

章「えっ、ちょ、待って！」

泣きそうになりながらソファに戻ろうとしたら、腕を掴まれてそれを阻止された。

そのまま引き寄せられて彼の腕の中。

あ、顔見られない…良かった…。

章「あかんて…そんなんされたらどうしたらええ…？」

あ「ごめん、なさい」

章「あ、ちゃうちゃう！

怒ってるとかやなくて…めっちゃドキドキしてもうて困った、だけやねん…」

あ「え…？」

章「ちょ、なんで泣きそうになってんの？泣かんといてー、言葉足らずでごめんなぁ」

咄嗟に顔を上げたら眉を下げた子犬みたいな章ちゃんの顔が。

てっきりもう愛想つかされたのかと…。

あ「…迷惑じゃないの？」

章「迷惑！？嬉しいに決まってるやんか…。

今まで自分からばっかりやったから、逆に俺が迷惑がられてないか心配やったもん」

背中に回った腕に更に力を込められて、「でも安心した、良かった」って耳元で囁かれると、

そんな風に思わせてしまっていたなんて…って申し訳なくなってくる。