Sweet holidaY ＊S.Yasuda＊ (ページ3)

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二人の気持ち。ページ3

章ちゃんだってバレたらどうしようなんて私の心配をよそに、

カゴにポイポイ食べたいものを入れていく彼。

大きなマスクでほとんど顔は見えないけど、目だけで楽しそうなのが分かる。

あ「いっぱい買っちゃったね」

章「ええやん、明日も二人なんやし」

その不意打ちの一言がどれだけ私の心臓をうるさくさせてるか、

章ちゃんは知らないんだろうな。

家に戻ってきてご飯を作り始めた。

最初は章ちゃんも再びギターをいじり始めたから、

綺麗なアコースティックギターの音色と

彼の鼻歌が心地よく聞こえていたんだけど…

しばらくすると部屋が静かになって後ろに人の気配。

章「Aちゃ～ん…まだぁ？」

あ「もうちょっとだよ」

後ろから彼の腕がクロスするようにお腹の前に絡みついて、左肩に彼の頭の重みが乗る。

その密着度に胸が高鳴る。

あ「ギターは？もういいの？」

章「んー…Aちゃんが折角おうちにおるのに、一人でおるの勿体ないやんか…」

またそんな甘いセリフを甘い声で囁くんだもん…嫌でもまた顔が赤くなるよ。

嬉しいんだけど…ちょっと動きづらい(笑)

あ「章ちゃん…危ないからあっちで待ってて？」

私の心臓も危ないしね。

彼の手をほどいて振り返ると、そこには眉毛を下げた章ちゃんが。

心なしか、瞳も潤んでいるような…。

章「…イヤやった？」

あ「え？」

章「ごめん…俺、面倒くさいやんなぁ」

あ「違うっ！私は凄く嬉しいよ…？」

章「ほんまに？」

あ「うん、私だって章ちゃんとずっとくっついていたい」

勢いでサラッと言ってから凄く恥ずかしいことを言ったことに気付いて固まる私に、

ニヤーっと口角が上がっていく彼。