甘い二人。 ページ12
章「おはよ」
あ「お、はよう…」
どうしよう、寝起きの章ちゃん色っぽ過ぎる…。
まだ半開きの目に乱れた髪の毛がかかって、薄っすら伸び始めた髭と掠れた声。
朝から刺激が強すぎる…！
章「昨日のAめっちゃ可愛かった…」
欠伸を噛み殺しながら言う彼は、
行為時の名残かまだ私を呼び捨てで呼んでいて、
それだけで体の奥の方がキュンと疼いてしまう。
あ「章ちゃんも、めっちゃカッコよかったよ…///」
章「ふふっ、ほんまにぃ？良かった…」
さっきまでの色気溢れる安田章大はどこへやら。
いま目の前にいるのは、いつものフワフワ甘々な笑顔の章ちゃん。
でも、少しだけ視線を下にやると見える逞しい腕と胸。
そして耳の奥にジンと残るいつもより少し低い声が、
糖度を下げて少し大人な甘さにしているけど。
あ「章ちゃん…好き」
章「んふ、俺も好きやで」
広い胸に抱きついて顔を埋めると、
彼も嬉しそうに笑って抱きしめ返してくれた。
顔を上に向けたら彼が「ん？」って顔をして、
その綺麗な唇に自分の唇を重ねた。
章「っ…」
一瞬驚いた顔を見せたけど、
私が離れようとしたら後頭部を押さえつけられて、
そのままキスも深くなっていく。
今度は私がそれにビックリして彼のペースに着いて行くのに必死。
唇が離れる頃にはすっかり息も上がってしまって、瞳が潤む。
章「んふふ、そんな顔して…誘ってるん？」
あ「はぁ…はぁ…章ちゃ…大好き」
章「ちょっ、ここでそれはあかんって…もー！」
悪戯な笑みの大人な彼から、
またいつものフワフワに戻って私にガバッと抱きついてきた。
甘さ控えめの彼と、胸やけがするほど甘い彼。
どっちか一つだけなんて選べない。
私を欲張りにさせる彼と過ごす、そんな休日。
章「あかん、たってもーた」
あ「え、ちょ、章ちゃんっ///」
Fin...
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作者名：あおきりん | 作成日時：2018年3月14日 21時
