Sweet holidaY ＊S.Yasuda＊ (ページ11)

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甘い夜。ページ11

あ「私…今まで付き合った人に、初めてだって言ったら…重いって振られて…」

章「…そいつ惜しいことしたなぁ」

あ「え？」

予想外の返答に思わず聞き返す。

章「こんな可愛い子の初めて貰えるチャンス棒に振るなんて、アホや」

あ「章ちゃっ…」

章「大丈夫、俺は重いなんて思わへんよ。むしろ嬉しい」

どこまで優しいんだろう…。

彼は優しさで出来ているんじゃないかなんて思っちゃうくらい。

章ちゃんは柔らかく笑って、泣きそうになっている私の頭を優しく撫でた。

章「怖い？」

その言葉に必死に首を横に振った。

あ「章ちゃんなら…大丈夫」

章「…そういうのどこで覚えたん？」

顔を赤くしながら笑う彼にこれまた優しく抱きしめられ、

強張っていた体の力が抜けていく。

章「痛かったり怖かったら言ってな？…気持ちよくさしたるから大丈夫やで」

甘い声が耳に届いたら、甘い夜の始まりの合図。

彼の甘い渦の中に、深く深く沈み込んでいった。

薄明るい光で目が覚めた。

体に甘いダルさが残ったまま体を横に向ければ、

既にこっちに体を向けていた彼のオデコと私のオデコがコツンとくっついた。

行為中も「痛くない？」「大丈夫？」といちいち確認しながら、

これ以上にないくらい優しく抱いてくれて。

私のことばかりで、彼もちゃんと気持ちよくなってくれているか心配だったけど…。

章『Aっ…はぁ…んっ…くっ！』

余裕がなさそうに私の名前を呼ぶ彼を見ていたら、そんな不安もどこかに飛んでった。

そんな昨夜のワンシーンを思い返しては一人顔を赤くした。