☆帰郷 ページ15
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それから、何れくらいの年月が経っただろう
本当なら
とっくに年老いて死んでしまっている程の時が過ぎていたのに
どうやら、僕は掛けられた呪いの所為で歳を取らないらしく
何時までも老けもしなければ死ぬことも無く、白鳥になる呪いを掛けられた時のままだった
だけど。
(もう……父上と母上は、死んじゃってるよな……
…父上と母上だけじゃなく、俺を知ってる者はきっともう……この世に、誰も居ないんだ……)
そんな事を考える様になったら
何だか物凄く、故郷が恋しくなってしまった
(急に俺が居なくなって、すげー心配したよな、父上も母上も、城のみんなも
…せめて、墓参りとかしたいな)
呪われた僕が
何時までも若く生き永らえているのだから
その呪いを掛けた悪魔だって
何時までも滅する事無く、あの森に居るのだろう
だけど、それでも
いくら一人で居るのが好きな僕だって
このままずっと独りきりで生きて行くのは
正直もう、しんどかった
(最悪、悪魔に取っ捕まるんでも良いや
兎に角、故郷に帰ろう)
僕は、そう心に決めると
故郷に向かってまた旅を始めた
(やっと着いた……ああ、懐かしいあの湖だ……！！)
月が、異様に綺麗なその夜
僕は、めちゃくちゃ超絶久し振りに、故郷のあの湖へと戻って来た
(悪魔……居るかな？
降りても大丈夫かな？)
暫くの間、湖の上を旋回して様子を伺ったけど
どうやら、悪魔はそこには居ない様だった
(よし、大丈夫そうだな)
僕は、悪魔が居なそうなら大丈夫だろうと思って
ゆっくりと湖に着水した
(……あ、人間に戻っちゃいそうだ)
羽根が金色に輝き出して、人間に戻り始めた僕は
湖の上で戻ったらずぶ濡れになってしまうと思い、急いで湖岸へと移動した
「……………ふぅ。」
人間に戻りきる前に湖畔にたどり着いた僕は
安堵のため息をついた
でもその時
誰も居ない筈のその場所で
誰か知らんヤツの声がした
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花咲*(プロフ) - 猫さん、また、お話読めることが出来て嬉しい！猫さんの描くお山はずっと好きです。2人が幸せに暮らしてると思うと幸せ〜メデタシメデタシ♪新作のお山も楽しみにしております。 (2020年8月1日 10時) (
レス) id: 7a9a23c4d1 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 猫さん、完結ありがとうございます！しかもたまたまお星様が『222票』にゃにゃにゃ！でした。（無理とわかってて何度も押したいタイプです）幸せなメデタシでこちらも幸せになりました！素敵可愛いお話ありがとうございました。 (2020年8月1日 10時) (レス) id: 6cd0f843d6 (このIDを非表示/違反報告)
青子(プロフ) - 猫ちゃん、完結おめでとうございます♪ポチwネーミング最高w好きだわ〜www。やっぱり猫ちゃんのお話は面白い！！大好き！次のお話も楽しみ♪♪♪くれぐれも体調に気をつけてね！ (2020年8月1日 7時) (レス) id: a31050b24b (このIDを非表示/違反報告)
yumi(プロフ) - 追伸、新作も楽しみです♪ (2020年8月1日 1時) (レス) id: 052d2e9543 (このIDを非表示/違反報告)
yumi(プロフ) - 猫にゃん、素敵なお話ありがとーございました。さとちってば魔法も使えちゃうのね♪お二人の末永いラブラブを心よりお祈りしてます。てか、ぽちって(笑)。 (2020年8月1日 1時) (レス) id: 052d2e9543 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：s猫s
| 作成日時：2020年6月25日 10時
