月が綺麗な夜に貴方と

いたみと ページ44

あの日から、どれくらいたったのだろうか…





自分勝手に失恋した胸の痛みは癒えないまま、




もう二週間も過ぎてしまった




あの日からはただただつまらなくて、



変わらない日々をループみたいに繰り返してる…








あれからウォヌ先輩とは連絡を取っていない




携帯はもう見ないようにしているから、連絡が来ているのかもわかってない




それどころか、古本屋でのアルバイトも無断欠勤を続けている







こんな事して、先輩に怒られちゃうかな？




まあ、もう会うこともないからいいか…





目を瞑ると、今でも鮮明に思い出せる先輩との思い出が浮かんでくる




忘れないといけないのに、




覚えてても、つらいだけなのに…




それでも、あの目が、あの声が





解けない呪縛みたいに私の胸を締め付ける、、、、







「やっぱり、会いたいよ…」






言葉にならない声が口から溢れ出た





何回も頑張ったけど、やっぱり諦める事なんて出来なかった




むしろ、諦めるどころかもっともっと恋しくなっている私がいる







今なら、間に合う？


恋人なんて望まない


せめて、前みたいに…





いや、ダメだ




心の中で静かに首を横に降った




これは、勝手に一人で舞い上がった私への罰




独りでに恋をしたのは私、





そこから逃げ出したのも、、、私だ








「時間を巻き戻せたらいいのに」







叶いもしない望みを口に出してみるけど、虚しくなるだけだ





堰を切ったように涙が頬を伝う…





…だけど、






ずっと泣いて立ち止まってなんていられないんだ





手の甲で、ぐいっと涙を拭う





どんなに苦しくても、恋しくても






時の流れがこの悲しい記憶を忘れさせてくれると信じて、









前を向かないと

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