月が綺麗な夜に貴方と

がっこうさい ページ30

ついに、大学の学校祭の日がきた





「わーー！これが大学の学祭か…！」




広いキャンパスにいろんな種類の露店が出てて、あちこちから呼び込みの声が聞こえてくる



高校の学祭と全然雰囲気が違う…



すごく活気に満ち溢れていて、皆キラキラしてて…




美味しそうな食べ物も、楽しそうなゲームも沢山ある…






あるんだけど…






「とっ、、、通れない」




一般の公開日の初日の所為なのか、




キャンパス内は人でごった返している





人とぶつかって痛いし、何より…






さっきから全く前に進んでる気配がしない！！




「これ、ウォヌ先輩のお店まで行けるのかな…？」





配られていた地図を見ながらため息をついていると、


バックの中で携帯電話が震えた






何だろと思って携帯を見ると…





画面の表示を見て思わず驚いてしまった




…！？





ウォヌ先輩から電話が掛かって来てる…！





今までカトクでメッセージのやりとりはしていたけど、





通話は一度もした事がなかった





初めての通話、、何だろう…き、緊張する…！




通話ボタンを押すのをためらったが、

出なかったら怒られそうなので





軽く深呼吸をして、声を整えて



ボタンを押した




「もっ、もしもし！！」



『あー、もしもし。俺』



携帯電話越しに聞こえてくる、ウォヌ先輩の低い声にドキッとする





いつも直接話しているのに、なんでこんなに緊張するんだろ…





“大丈夫か、今どこにいる？”




「凄く混雑してて前に進めなくて…泣
かき氷屋さんの近くにいます！」




“わかった、迎えに行くわ”




「え、来てくれるんですか！？」




“ああ、そこで待ってろよ”





「人多いし…見つけれますかね」





“まあ、大丈夫”





『見つけたから』

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