届かなかったラブレター (ページ2)

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世界は妬むばかりで、ページ2

今日でスンチョルが私の前からもこの世からも居なくなって3年目になるよ。

ちょうど私がもうすぐ紅葉狩りの季節になるね。って話して今年も絶対に2人で行こうねって約束したときだったんだけどな…。

あのときからさ、なんとなくスンチョルがこの世から居なくなるのを感じちゃって、けど、そんなこと信じたくないから色々と約束事しちゃったね。

今考えると、あの約束って私にはスンチョルをこの世に必死に繋ぎとめる糸みたいなものだったから…。ちょっとスンチョルには負担になったんじゃないかな？

この前、スンチョルが死ぬ前に私には内緒で撮ってたビデオレターを病院の院長先生から渡されたよ。全然そんなこと知らなかったから、動揺しすぎて一回受け取るのを拒んじゃったの。ごめんね？

スンチョルがビデオの中で言ってた"俺のことは1年に一回思い出すだけで充分だから、ちゃんと幸せになって大切な人と人生を送って欲しい"ってどういう意味？私にはスンチョルしかいないのに、1年に一回思い出すだけで充分だなんてあんなに嫉妬心剥き出しだったスンチョルがそんなこと言えるだなんて信じられないよ。信じたくないよ。

ねぇ、本当は強がって私をあなたから解放してあげたくてそう言ったんでしょ？

サプライズとか苦手なのに、ビデオレターとか内緒で作ったり、あんなこと言ったり、慣れないことしないでよ。ほんとにスンチョルがここに居ないって思っちゃうから…。

ここにスンチョルが居なくても、大きい掌とか、はにかんだ笑顔とか、優しい声とか、私の記憶の中でスンチョルは生きてるんだから、それまで失くしちゃったらどうすればいいのよ…

無理矢理カッコつけなくても、私は今までもこれからもスンチョルのことしか好きじゃないし、愛せないんだからね。

スンチョルが1年に1回って言ってもこれだけは約束出来ないからね!!

スンチョル。大好きだよ。
この手紙が天国のあなたまで届きますように。