第248話 ページ4
「ったく…新しい仕事も入ったっつーのに…」
「…どんな？」
ヒョンが立ち上がって独り言のようにそう言うから、なんとなく聞いてみる。
「バラエティなんだけど…」
俺の食いつきが嬉しかったのか、
分かりやすく さっきよりも明るい顔になるヒョン。
「今バラエティ無理。笑えそうにないし。」
バラエティなんて無理に決まってる。
今だって広告撮影でも笑えなくて苦労してんのに。
「いや、お笑い系じゃないよ。
まぁバラエティなんだけど、歌対決みたいな感じでさ。」
ヒョンは慌てて訂正すると、
リュックの中から透明な薄いファイルを取り出して、その中の白い紙を寝転がっている俺に手渡す。
「歌？俺が？」
素直に受け取ると、
チラッとヒョンに目をやりながら聞く。
「うん、ギョンスとデュエットでな。
番組の為にミュージシャンが
デュエット組んだり、ソロで出たり…
お前らの場合は、
お前がギター伴奏とハモリで、
ギョンスが歌う感じだな。
一般人100人、プロの審査員5人の前で歌って
リーグ戦みたいな感じなんだ。」
「へー…。」
ヒョンの説明をBGMに、
書類に目をやると、確かにそんな感じの企画らしい。
「お前はステージAにオファーが来てる。
ステージごとにテーマが違って、
Aは悲しいバラードなんだよ！
で、一応これが候補曲なんだけど…」
悲しいバラード、か。
まぁ今の気分にはピッタリだけど。
「見して。」
ヒョンが差し出した、歌詞が書かれた紙に手を伸ばして受け取ると、体を起こしてキチンと座りなおす。
…。
「…これ、全部ギョンスが歌うの？」
歌詞から目を離さずに聞いた。
「おう、予定ではな。
さっきも言った通り、
お前はギターとハモリの予定。」
「…これ、俺も歌いたい。」
「えっ？」
「ハモリじゃなくて、
デュエットで歌っちゃダメ？
…聞かせたい人がいるんだ。」
歌詞を見た瞬間、この曲だって思った。
電話にも出なくて、
ラインもカカオも見なくて、
顔もしばらく見てなくて…。
どこで何してるか、
何を思ってるか分からないあいつに、
この歌をどうしても聞かせたいと思った。
俺の声で。
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Hinayeol(プロフ) - わーーん更新楽しみに待ってます！！ (2017年8月29日 0時) (
レス) id: 1db30c893b (このIDを非表示/違反報告)
どんちゃん(プロフ) - Hinayeolさん» Hinayeolさんコメントありがとうございます！もうすぐで更新する予定なので楽しみにしていただけるとありがたいですヽ(*'▽'*)ﾉ (2017年8月28日 23時) (レス) id: 32cc05fed0 (このIDを非表示/違反報告)
Hinayeol(プロフ) - チャニョリ〜早くくっついて (泣) (2017年8月28日 4時) (レス) id: 1db30c893b (このIDを非表示/違反報告)
どんちゃん(プロフ) - ritzさん» ritzさん、コメントありがとうございます。嬉しいです！更新頑張ります(*^^*) (2017年8月13日 23時) (レス) id: 7f2b0d3fd7 (このIDを非表示/違反報告)
ritz(プロフ) - いつも楽しみに更新待ってます！！これからもよろしくお願いします！ (2017年8月13日 20時) (レス) id: 38d97e9a00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：どんちゃん | 作成日時：2017年7月31日 14時
