私の命で。【マクロスΔ】

【７】 ページ13

Aside

ヴァール発生からまだ時間がたっていないからか、避難所にはあまり人が入っていなかった。

見たところ、リアンちゃんの親らしき人はいなかった。

おそらく、少し時間がたったら人がいっぱいになってしまうだろう。その中に、リアンちゃんの親もいるかも知れない。

「もし、リアンちゃんの親を見つけたら言ってね。じゃあ、あんまり混んでない内に、食べ物とか貰えるものは貰っちゃおうか。」

「うん。でも、あれ、リアンたちももらっていいの？」

「良いんだよ。もしかして、お腹空いてなかった？」

「ううん。おなかはすいてるけど、リアンはおうちこわされてないし、あんまりひがい？をうけてないから……」

違うんだよ、リアンちゃん。リアンちゃんはもう、大きな被害を受けているの。ヴァールに襲われかけて、親とはぐれてしまったのはヴァールのせいだから。
本当に、リアンちゃんの親が無事だと良いな。

……あれ？今、リアンちゃん、“おうち”って言った？

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