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【13】 ページ22

作者です。今回のお話と、その後の数話、少しショッキングなので、苦手な方は閲覧注意かもです……。



−−−−−−
Aside

その夜、夢を見た。
昔のことなんて、夢なんかで見せなくても、痛いくらいに覚えているのに。

泣き叫ぶ人々の声。ひび割れた大地。血の臭い。
全て、全て鮮明に覚えているというのに。






「またあしたね、Aちゃん!」

親友にそう言われた私は、家に帰ろうとしていた足を止め、振り返った。

その時。

親友を捉えるはずだった私の目は、違うものを捉えていた。
いや、正確に言うと、何も捉えられなかった、か。

視界は、恐ろしいほどに揺れていた。それこそ、何も目に捉えられなくなる程に。

地震が起こったのだ。

立っていられない程の揺れに、私は硬い地面に倒れ込んだ。
しばらくして揺れが収まった頃に、やっと私の目は親友を捉えることが出来た。

その、親友の、姿は。

あぁ、今でも、覚えてる。
本当に、夢なんかで見せなくても、覚えてるのに。

親友は。


血を、流して、死んでいた。

私には、分かってしまったんだ。

気絶しているわけではない、と。

何かが、違った。私が知っている、『生きている』親友の姿とは、何かが、決定的に違った。

言葉にするのは難しいけれど、あえて言葉にするのなら、そう、魂がなくなってしまった、ような。
そんな感じが、した。

親友の『死』を目の当たりにした私は、世界の音が何も聞こえなくなっていた。視界も、親友の骸から離れてくれなかった。
だから、親友を……殺した、憎き存在が、私に迫っていることに、気が付けなかった。

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作品ジャンル:アニメ
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氷華桜 - マクロスデルタのつづきを早く見たいです。 (7月26日 16時) (レス) @page40 id: 50567ddaac (このIDを非表示/違反報告)
ヲタク - マクロスΔ大好きです♪続きがきになる!応援してます! (2023年2月21日 21時) (レス) @page40 id: 5cff5ab6d5 (このIDを非表示/違反報告)
kirara(プロフ) - 続きも見たいです(*^▽^*) (2022年1月22日 20時) (レス) @page40 id: a056ba0898 (このIDを非表示/違反報告)
花川(プロフ) - 満月もなかさん» ありがとうごさいます!お祝いして頂いて、とても嬉しいです! (2020年3月2日 16時) (レス) id: 4fb75adaf8 (このIDを非表示/違反報告)
満月もなか(プロフ) - 第一志望合格おめでとうございます(*´ω`*) (2020年3月2日 7時) (レス) id: 5b6ffc4c57 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花川 | 作成日時:2019年3月2日 18時

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