【HQ】赤い帽子のホームズくん。

第一章 船の上のincident ページ30

二口検事「異議あり!」









二口検事「な…………何を馬鹿なっ！この証人が加害者のはずがない！」








二口検事「凶器には、被告人の指紋しか付着していないんだ！」









「異議あり!」







「………証人をごらんください。」







「彼は手袋をしています。凶器に指紋が残らないのは当然です！」









松川「うぉぉぉぉぉぉ！ぬるぬるぬるぬるどと、生意気なっ！」









二口検事「異議あり!」









「しかし！証人が事件当時も手袋をしていたかどうかはわからない！」









「異議あり!」









「証人はあの姿が制服だと証言しました。つまり…………手袋はしていたのです！」









松川「待った！」









松川「お前！さっきから………勝手なコトをウナギみたいにぬるぬるとォォォ……………」









松川「そもそも！手袋なんて！誰だってみーんなしてるだろうがっ！」









「今、この法廷で手袋をしてるの………松川一静だけ、だがな。」









松川「たしか………そ、そうだ！あの警備員も手袋をしていたはずだ！」









サイバンチョ「け、警備員………先ほどの証人ですか？」








二口検事「確かに！あの船の警備員の制服は手袋をつける規則だった！」









松川「そうだ！あの田中の坊主だって………あの晩、手袋をしていただろ！」









サイバンチョ「ふむう………いかがですかな？弁護人。」









サイバンチョ「手袋をしていたから、犯人。であれば………あの警備員にも可能性があるのでは？」









田中龍之介さんが犯人である可能性………どうなんだろう？









「田中龍之介さんは犯人ではありません！」









松川「なんでだよ！手袋してりゃ誰でもいいんだろうがっ！」







そんなコト、言ってないけど…………。






サイバンチョ「ガードマンの制服にも手袋があるのならば？可能性はあると考えられるのでは？」









「その可能性はありません。……証拠がありますからね。」









サイバンチョ「証拠………ですって？」









二口検事「面白い！それなら、見せて貰おうじゃないか！」









二口検事「警備員、田中龍之介が犯人でないことを示す証拠をっ！」









「くらえ！」







「田中龍之介さんはある意味自由な人でした。」









「だから、制服だと言われても手袋をしていたとはかぎらない！」

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宝月茜

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