Family ～sho hirano～ (ページ33)

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おかえりなさい！ページ33

唯人を寝かし付けて…時刻は深夜2時を回る頃、まだ紫耀は帰って来ない。

‘日付越しちゃうと思うから先に寝てて平気だからね？’

昨日の夜電話でこう言われたものの…

帰ってきたら一番最初に“おかえりなさい”ってお出迎えをしたいから頑張ってるんだけど…

平野A。眠気には勝てる気がしません。。

必死に目を閉じないように頑張ってるんだけど…寝そうです…。

…

『あれ…私寝ちゃったんだ…』

どうやら私は眠気に勝てず寝てしまったみたいで…私の上には毛布が一枚かけられていて、お風呂場からシャワーの音が聞こえてくる。

『紫耀帰ってきたんだ…。“おかえりなさい”って言ってあげれなかったな…。お風呂から出てきたら言ってあげよ！』

紫耀がお腹を空かしていると踏んで、お風呂から上がってくる前に軽食を作ろうと思いキッチンに立つ。

勿論メニューは簡易的なものでインスタントの味噌汁に、おにぎり二個。

おにぎりの中身は、梅と昆布。

仕事で疲れ切った体には塩分が大切だと思ってこの二つをチョイス。

ちょうど出来上がった頃…

紫耀『あれ？やっぱり起こしちゃった？ごめんね？』

お風呂から紫耀が出てきた。

『大丈夫だよ！紫耀！お帰りなさい！』

これを一番最初に貴方に言いたかったんです。

紫耀『ただいま！会いたかったよA～俺もうA不足が深刻。』

ぎゅっと抱き寄せられ紫耀の胸の中に収まる

『私も会いたかった。寂しかった。』

ぽろっと出てしまった言葉。

‘寂しかった’

紫耀『本当にごめんね。寂しかったよね。一人で大変だったね。』

より一層力強く抱きしめてくれる。

仕事だから仕方ない事なのに…

『んーん。お仕事だから仕方ないよ。電話してくれて嬉しかったよ。』

紫耀『よかった…。』

そう言って唇にキスを落としてくれる。

触れるだけのキスでも、、私達には意味があるものだから。

『んっ…ね、おにぎりとお味噌汁作ったから食べて？お腹すいたでしょ？お味噌汁はインスタントだけど…』

紫耀『えっ！？本当に！？やったぁ！俺お腹空いてたんだよね！いただきまーす！』

私から離れて子供のように喜び、手を合わせて食べ始める紫耀。

『ちょっと…笑。唯人寝てるんだから大声出さないでよ。』

紫耀『あ、そうだった。ごめん。あまりにも嬉しくてついつい。』

でもそうやって喜んでくれるのが嬉しかったりする私。

紫耀。お帰りなさい！