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『…ごめん…ほんとにごめん…』
北斗の苦しそうな声が響く。
全部話した。
4年前に、蛍を妊娠して出産した事。
一人で母親として蛍を育ててきたこと。
そして…
北斗に迷惑を掛けたくなくて離れたことも。
あの時はこれがベストだったんだと思うし、結果的には北斗はデビュー出来たんだから良かったと思う。
『…あのさ、』
おもむろに北斗が口を開いたところで
＿でたよっ！！
蛍がお風呂から出てくる。
『お兄ちゃん絵本読んで！！』
絵本をせがむ蛍。
その姿は無邪気な4歳児。
まだ、大人の表情なんて読み取れっこない。
今の北斗にとって、蛍の“お兄ちゃん”呼びはきついんだろうな…
自分の娘から、パパだと思われていない感覚は絶対に辛いはずだ。
それなのに北斗は
『よっし！じゃー何読もうか！？』
と、さっきまでと同じように蛍に接している。
一見笑っているように見えるけど、その表情は今にも泣きそうだった。
『北斗…』
その表情に耐えられなくて、北斗の名前を呼ぶ。
『…ん？』
『いいの…それで？』
『…今はこれでいいんだ。さ、蛍ちゃん寝室行こっか！』
『うん！』
薄らと浮かべられた北斗の笑みが痛々しかった。
手を繋いで、寝室に向かう2人は
家族でも、親子でもなくて…
お兄ちゃんと、蛍。
まだまだ遠い関係だ。
これが、本当の家族になる時は来るんだろうか…
少しだけの期待を込めて、冷めきったコーヒーを枯れた喉に流し込んだ。
＿
『蛍ちゃん、寝たよ。』
15分もしないで戻ってきた北斗は、やっぱり切なげな顔をしていた。
『ありがとう、はしゃぎすぎて疲れてたのかな…？いつもはもっと寝つき悪いんだけど…』
絵本を読んでも、歌を歌っても寝ない時があって大変な時がよくあるんだけど
今日はどうやら疲れていたらしい。
北斗を困らせることにならなくて良かった…。
『A…』
『ん？』
なるべく重くならないように、いつも通りの声のトーンで返す。
『あのさ…俺は＿』
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楓(プロフ) - 爽架さん» ありがとうございます！ 課題が終わり次第更新するので…あ、夜更新できればします！ (2020年4月3日 10時) (
レス) id: 8a2301aed6 (このIDを非表示/違反報告)
爽架 - こんばんは(*^^*) 夜遅くにすみません...。 更新ありがとうございます。 物語読みました。 今読んだばかりなのにもう続きが気になります。 更新待ってますね。 (2020年4月1日 3時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - 爽架さん» コメントありがとうございます！本日中に何話かあげられそうなのでその際はぜひ読んでくださいね！ (2020年3月27日 15時) (レス) id: 8a2301aed6 (このIDを非表示/違反報告)
爽架 - こんにちは(*^^*) はじめまして。 いきなりすみません...。 物語一気に読んじゃいました。 続きが気になります。 更新待ってますね。 (2020年3月27日 14時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楓 | 作成日時：2020年3月25日 1時
