完璧ダーリンさん。【 センラ 】

ゆったりタイム ページ9

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帰宅後、2人でキッチンに並び料理を作る。

私が野菜を炒めている途中で、センラさんは肩をちょんちょんとつつき私を呼んだ。

｢A見て、昨日食べちゃったチョコレートちゃんと買ってきてん｣

｢えっ……！ 嬉しいです！｣

センラさんが私にキスをしたことでバレたチョコレート勝手に食べた事件。またの機会にチョコレートを買って食べようと思っていたんだけど、センラさんは買ってくれたらしい。

｢今日食べますね｣

｢俺もちょっと欲しい……｣

｢ふふ、勿論です｣

かわいい、かわいい、センラさんがかわいい。
シュンってして、上目遣いで。多分私がこの顔に弱いことを知っている。

2人で作ったご飯を食べて、洗い物を済ませてお風呂を湧かす。その間にセンラさんは洗濯物を畳んでくれていた。そうすれば午後9時半くらいになる。


ソファーの端っこにちょこんと座り、ネットサーフィンを繰り広げつつ、ついているテレビをボーッと眺める。仕事で疲れている身体はこのような安らぎを求めていた。ありがとうございます。一日の中でこうやって気が抜ける時間が幸せなんです。


センラさんの姿が見えないので、きっと寝室にいるのだろう。
付き合っている 同棲しているといっても、ずっと一緒にいるわけではない。
お互い1人になりたい時だってあるだろうし、バラバラでも不安にならないし気にならない。……たまにそばにいて欲しい時はあるけど。


テレビを見ていた視線を携帯に戻す。ホーム画面には、『至急寝室に来なさい』というセンラさんからのメッセージ。2分前に来ていた。
どこまで可愛いのこの人は と尊さを感じながらも立ち上がった。声を張れば届く距離にいるのにLINEを使うあたりかわいすぎます。


｢お呼びでしょうかセンラさん｣

おずおずと扉を開けて寝室に入れば、ベッドに腰掛けながら携帯をいじっていたセンラさんがいた。
私の声で蜂蜜色の瞳がこちらを向いた。そしてプンプンと怒りながら｢2分遅刻！ どうせ携帯いじってた癖に！｣と言った。かわいい、かわいい(末期)


｢すみません、テレビ見てました｣

｢まあ全然ええんやけどな。おいで｣

甘い声で私を誘う。ポンポン と自分の膝を叩いた。膝の上に座れってことですか？
躊躇っている隙に、グッと腕を引かれて無理やり座らされる。楽しそうに微笑むセンラさんの顔が至近距離にあって、恥ずかしくなった。



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