じゃんぷの元気印さんの体調不良。パート４

・ ページ35

ー 金田一side ー

佐木のGPSが反応した場所に行くと、アパートが。

そこの大家さんに聞くと、使われている部屋は、大家さんの部屋を含めて3つ。

1つは大家さんの部屋、1つは女性が住んでいるらしいが、今は海外に行っているとかで、いないらしい。

ということは、もう1つの部屋。そこに佐木はいる。

おっさんが、その部屋のドアを叩く。

剣持「すいません」

でも、中から反応はない。

コンコン、コンコン

何度かノックした、その時。

佐木「たすけてっ！」

そんな声が聞こえた。間違いなく佐木の声。

剣持「っ！ おい、開けろ！」

ドンドン！

でも、やっぱりドアは開かない。

金田一「開けろ！ 佐木っ！ 佐木っ！」

剣持「落ち着けはじめ！」

すると、おっさんは少しドアから離れた。

剣持「ドアを蹴り破る。下がってろ」

金田一「ああ」

ドガァン！

剣持「今すぐその子から離れろ！」

おっさんが銃を構えた。

中では、男が倒れた佐木の上に乗り、佐木の首を締めていた。

男「くそっ！」

佐木「っ……ぁ……」

金田一「佐木！」

剣持「っ！ おい、はじめ！」

おっさんに止められるのも無視して、俺は男に体当たりした。

男「ぐあっ！」

おっさんが、すぐに男を捕らえ、手錠をかけた。

金田一「佐木！」

俺は、佐木の手足を縛っているロープを解いて、佐木を抱きしめた。

佐木は、顔のところどころに痣ができていた。たぶん、男に殴られたんだろう。

制服もかなり乱れていて、縛られていた手首からは血が流れている。壊れたメガネが少し離れたところにあった。

金田一「佐木っ……」

ごめんな。俺が「気のせいだ」なんて言ったから。

佐木がこんなことになったのは、俺のせいだ。

ごめん。ごめんな。

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す