じゃんぷの元気印さんの体調不良。パート３

恋歌様 リクエスト ページ34

ー 塗side ー

塗「ふぅ」

今日の仕事は、今日子さんに頼まれた人をこっそり調べること。

もちろん、ミスしたら大変だけど、そんなミスしない。

……そう、思ってたのに。


「ねぇ、君」

今日はサンドグラスからそう遠くない場所だったため、車を使わずに来た。

その帰り。路地に入ったあたりで、声をかけられた。

振り返るとそこには……少し前まで、俺が尾行していた奴。

塗「……なにか？」

あくまで、普通に振る舞う。

「君、さっきまで僕のことつけてたよね？」

塗「っ……え？」

なんで、バレた……？

「やっぱり。僕ね、そういうのすぐ気づいちゃうんだ。何？ 探偵かなにか？」

塗「……探偵ではないけど」

潜入捜査を得意とする、サンドグラスの従業員だし。

「ふぅん。まあ、いいや。僕のことを撮った写真、全部僕に渡してくれる？」

男は手を差し出した。

塗「嫌だね」

「素直に渡してくれれば、怪我はさせないよ」

塗「は？ 何言ってんの？」

まくるには負けるけど、俺もそこまで弱くねえし。

「渡してくれないんだ……。じゃあ、しょうがないね」

塗「は？ ……っ！」

男がバッと近づいてきて、俺は咄嗟に避けた。でも、

塗「っ、うあっ！」

首元が熱くなり、全身に電気が走った。

やばい……これ、スタンガン……？

「あーあ。だから言ったのに」

嬉しそうな男の声を最後に、俺は意識を失った。

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