Prince 228 ページ33
side 涼太
それからバスで帰って、
でも何故か…今は4人揃って俺の家にいる。
母さんも父さんもいないんだ〜って、
話した瞬間龍友くんが涼太の家行くぞ!って提案。
もちろん目を輝かせてAが行きたいって言うから、OKしただけ。
特別なんだから、感謝しろって言ってやりたいわ。
・
トントンってキッチンから聞こえてくる野菜の音。
…新婚とかになったらこんな感じなのかな。
これまた龍友くんの提案で、
Aちゃんに夜ご飯作ってもらおうって、
俺の家に寄る前にスーパーによって買い物。
で、俺とAを1階に残して、
龍友くんと彼女さんは俺の部屋に。
変なことはしないでと念を押しといた。
「…どう、1人で出来そ?」
リビングのテーブルに肘をついて、
すぐ近くにあるキッチンを見ながらそう言う。
「うん、まあ」
若干素っ気ない態度。
料理に集中してんだろうなあ…って感じ。
「そっち行ってい?」
「……どうぞ」
「あざす」
横に行って、まな板見ると、
玉ねぎに人参にその他諸々…
細かく刻んであった。
「何作るの?」
「ハンバーグ」
「ふーん」
「嫌いだった?」
「好きだよ」
「………良かった」
「何、その間は?」
「いや、ちょっとね、」
「あ…変に意識した?」
意地悪な質問。
その返答は聞かなくてもわかった。
だって顔が赤く染まってくんだもん。
「…手止まってるよ?」
「意地悪。」
「そんな俺も?」
「…嫌いです」
「料理しないならキスするよ?」
「はっ?!」
自分でも何でこんなこと言ってんのかわかんねえ。
…でも何か今すげえいちゃつきたいっていうか、
とにかくそばにいたいって気持ちが無駄にでかくて、
言ってることが自分でも訳わかんねえ状況になってる。
「…嘘、しないよ」
「ほんと、涼太くんって意地悪だし嘘つき」
「そう、だね」
うん、そんなの俺が1番わかってるよ。
でも……許して欲しいな。
また包丁を持とうとしたAのこと、
後ろからそっと抱きしめる。
ピクッと肩だけが跳ねて、
…ほんと可愛いんだけど。
そのまま空いてる肩の上に顎載せて、
グリグリ、少し痛いんじゃね?ってぐらい、
頭を横に振る。
「痛いよ、涼太くん」
「…ん、」
「それに髪の毛が当たるからくすぐったい」
ダメだな、
何故かこう言われるともっといじめたくなる。
・
875人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
すず(プロフ) - miichiさん» ありがとうございます!ぜひ続編の方も書かせて頂こうと思います(^^) (2017年10月2日 13時) (レス) id: 6e6aeaf210 (このIDを非表示/違反報告)
miichi(プロフ) - 面白かったです!続きが気になるので続編希望です!楽しみに待ってます^^ (2017年10月2日 10時) (レス) id: f3f1046bda (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - miki→(EXILEさん» ありがとうございます!ぜひ!占ツクで機会がありましたら書かせて頂きますね(^^) (2017年9月30日 18時) (レス) id: d2dd238957 (このIDを非表示/違反報告)
miki→(EXILE(プロフ) - すごく面白かったです!出来れば占ツクでも続編を…… (2017年9月30日 9時) (レス) id: b46e7e6aae (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - ついんたわーさん» 良かったです(^^) ご意見もありがとうございます♪ ぜひ引き続きよろしくお願い致します! (2017年9月29日 17時) (レス) id: b83b282177 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:すず | 作成日時:2017年9月3日 20時