嘘つきプリンス 5《片寄涼太》

Prince 212 ページ17

side A







話を聞くところによると、

昨日見たテレビ番組で、

見放される男の特徴…みたいな？


そんなしょうもない内容のテレビ見て、

急に心配になっちゃったらしい。



普段そんなに不安になっても、

表面的に出さないらしいけど。



…いや、可愛すぎる。


そんなテレビに影響されるように見えないからこそ、

意外と繊細で、壊れやすい部分を知れて嬉しい。






「涼太くんのこと、多分死ぬまで見放さないかな」

「…プロポーズ？」

「なっ、違うわ…！」

「いいよ？結婚しても？」

「…しません！！」

「え、しないの？」






ずるい。

上目遣いって、ずるい。



可愛くてあざとい女の子がすることでしょ？それ？

涼太くんがやっても私には通用してしまうけど。






「出来たら…いいな」

「出来るんじゃね。意外と。」

「あ、でも、アリサ達の方が早く結婚しそうじゃない？」

「それは言えてる。また龍友くんに背中押されそうだわ。」

「数原くんすごい」

「龍友くんって昔から俺の強い味方でさ、一番の協力者って感じ。」

「うわ……愛溢れる感じ…」

「そう？あ、あの時はね…」





そうやって語り始めた数原くんのエピソード。

どんだけ仲いいの…


若干嫉妬しちゃうぐらい、

2人の関係はいいもので。



気づいたら気持ち悪さなんて吹っ飛んで、

元気になってた。







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