Prince 92 ページ43
side A
私達のチームは1度も外すことなく、
4回シュートを決めて、
相手チームは1度シュートを外してしまって、
3回シュートを決めている。
つまり、涼太くんがシュートを決めれば、
私達のチームの勝ちとなる。
「…涼太くん」
祈るように指と指を絡めて、
ぎゅっと握りしめた。
涼太くんは、肩の力を抜いて、
あくまでもリラックスしている。
でも、絶対プレッシャーで押しつぶされそうになってる気がするんだけどな…
私達の学校の応援席は、
涼太くんを応援する声で溢れてる。
その声に反応した涼太くんは、
いつもみたいに笑顔を振りまく。
そしてそんな涼太くんは、
何故かこっちを見て、微笑んだ、気がした。
気づいたら立ち上がって、
目の前の手すりを掴んで、叫んでいた。
「頑張れ!!!」
周りの歓声と共に私の声は響いて、
それが聞こえたのか、涼太くんは、
ピースサインをして、走り出した。
軽やかに助走をして、蹴り出す。
ボールはとてつもなく速い速度で、
ゴールイン。
キーパーは受け止めることも出来ず、
その場に倒れ込む。
その瞬間、場が沸いた。
溢れんばかりの歓声と、さっきとは比べ物にならない熱気。
どうしよう、すっごい嬉しい。
…って、まだ地区大会初戦なのに、
何泣きそうになってんだか。
あぶないあぶない。
「凄いですよね。前回全国大会に出たチームを破るなんて」
「えっ?!」
「…まさか知らなかったんですか?」
「全く」
「だからこんな熱気なんですよ?今年は全国もありえそうですね〜」
「へえ…」
何も知らなかった私の少し潤んだ瞳は乾いて、
ただ呆然と拍手をしていた。
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すず(プロフ) - yui03224649さん» そう言って頂けると頑張れます(^^♪ 頑張ります! (2017年8月5日 12時) (レス) id: d2dd238957 (このIDを非表示/違反報告)
yui03224649(プロフ) - 続きがきになる〜笑更新頑張って下さい! (2017年8月4日 7時) (レス) id: a53142bd22 (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - かれんさん» ありがとうございます!!(^^) 頑張ります! (2017年8月3日 20時) (レス) id: d2dd238957 (このIDを非表示/違反報告)
かれん(プロフ) - このお話大好きです!!これからも更新頑張ってください!!! (2017年8月3日 16時) (レス) id: cfa7ce9674 (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - 片寄愛璃さん» はい(^^♪ いつもありがとうございます! (2017年7月31日 2時) (レス) id: d2dd238957 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すず | 作成日時:2017年7月14日 20時