嘘つきプリンス 2《片寄涼太》

Prince 68 ページ19

side A








数分後


呆れ顔の王子の表情が一変





顔を真っ赤に染めて、

手を口元に当てて隠してる。






さて、何が起きたのでしょうか…









・







漫画とアニメの訳の分からないオチのない話を終えた後、何故か唐突に涼太くんが…




「お前って可愛いんだってさ」

「はい？」






急な方向転換の話をされ、

ましてや私を貶すことが負い涼太くんのその発言に、

とりあえず頭にいくつかのはてなマークが浮かぶ。



もちろんそれも顔に出ていたのであろう。








「サッカー部の部長さんに言われたんだよ」

「私が可愛いって？」

「うん」

「わ、嬉しい…」






サッカー部の部長さんって、

学校内でも有名なイケメンさん。

でも確か美人の彼女さんもいた。

そんな人に可愛いだなんて…



思わず笑みがこぼれる。

やばい、生きててよかった。






「…何その顔、」

「え？」

「嬉しいんだね。やっぱり。」

「まあ…容姿で褒められることなんてないですから」

「お前みたいなちんちくりんを可愛いだなんて、よっぽどB専だわ。先輩。」

「かっこいいって言われ慣れてる涼太くんにこの気持ちはわかるわけありません！！」

「はあ？！俺だってな！お前の馬鹿みたいに素直なとことか可愛いなあって思うことあるんだわ！！それなのに先輩に先越されたみたいでなんか…その…」






…えっと、

今、なんて？







・

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